私と保険医協会「わたしを支えた2つの研究会 保険医協会あっての開業医活動」

公開日 2015年10月05日

大学研究室より、病院勤務の経験のないまま、1980年(昭和55年)無謀にも開業医となった。当然保険診療を全く理解していない。途方にくれていた筆者に助けの手を差しのべてくれたのは、地域医師会ではなく東京保険医協会であった。

やがて糖尿病症例研究談話会の世話人の大役をおおせつかり、約30年務めさせていただいた。談話会の内容は診療研究【糖尿病の保険診療】にまとめさせて頂き、望外の好評を得て6版も上梓できた。あくまで「保険診療という枠」にこだわり「査定されない糖尿病症例」を念頭においての談話会とした。

当時、筆者も保険診療に詳しくなかったので東京保険医協会審査対策委員会に参加させていだだき、現在も継続参加して勉強している。保険診療に造詣の深い諸先輩に細かい点まで御教授していただいているのは本当に有難い。

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保険医協会で教えていただいたHOW-TOは筆者の開業医にとっての最大の財産となっていることに間違いはない。

一方、【糖尿病の保険診療】は東京地域のみならず全国へと発信され、つい一週間前講演会で名古屋の先生に「先生の本で糖尿病を勉強しています」と声をかけられた。

改めて保険医協会の実力に脱帽した次第である。

現在の筆者にとって保険医協会との出逢いが筆者の全てのような気がする。未入会の先生方に東京保険医協会へのご入会をお勧めいたします。

伊藤 眞一(伊藤内科クリニック・府中市)

(『東京保険医新聞』2015年10月5日号掲載)