経営税務部・接遇マナー講習会「相手に思いやりを伝えるために」

公開日 2017年06月07日

170520_患者接遇マナー講習会
↑例年接遇を学ぶ講習会を開催

 5月20日、協会経営税務部主催の「患者接遇マナー講習会」を開催し、会員医療機関のスタッフら283人が参加した。

 講師には、社会保険労務士法人日本医業総研代表の石川恵氏を招いた。

 石川氏はまず、参加者にこれまでに経験した良いサービス、悪いサービスについて、発言を募った。

 「良いサービスの例」では、医療機関窓口での「『だいぶ顔色が良くなられましたね』―この一言が後年、医療事務の仕事につくきっかけになった」一方、「悪いサービスの例」では、「店でつり銭が間違っていた際、店員から謝らずに手渡されたことがあった」との発言が出された。

 発言を受けて石川氏は、患者の求める接遇の当たり前のレベルが高まっており、ささやかな挨拶の一言で、医療機関の良い・悪いが判断されるようになったと説明した。

 続いて、参加者同士でワーキングを行った。最初は、聞き手がわざと無表情・無反応を装い、何を聞いても顔色を変えない状態を維持する。この状態で一方が話し続けると語り手は、本当に話が伝わっているのか不安になり、やがて悲しい気持ちになってくる。

 「施設に入った瞬間、その組織の空気が分かる。そこに“あいさつ”がある。笑顔=おだやかな表情をこころがけよう」と強調した

 また「おしゃれ」は自分のため、「身だしなみ」は相手への思いやりであるとして、長い髪は束ね、極端な色の染髪は避け、つめは短く、また化粧は清潔・健康的なものとする。香りは好き嫌いが別れ不快感を与えることにもなるので、勤務中はつけないように―等々について説明した。

 さらに、尊敬語・謙譲語については具体的に事例を示し、正しい言葉使いを求めた(下表を参照)。

例)正しい尊敬語・謙譲語
お大事にしてください。 お大事になさってください。
あっち伺ってみてください。 あちらお尋ねください。
鈴木事務長は外出しておりますが、
戻りましたらお電話をするようにいっておきます。
事務長の鈴木は外出しておりますが、
戻りましたらお電話をさしあげるよう申し伝えます。

 協会経営税務部では、来年も5月頃に「患者接遇マナー講習会」を開催する予定だ。

(『東京保険医新聞』2017年6月5日号掲載)