腹部エコー研究会 超音波検査習得の第1歩

公開日 2017年06月08日

170520_腹部エコー研究会

エコーの達人を目指しましょう

足立支部 久勝 章司

 私は2000年10月に父の医院を継承し、呼吸器科、内科で開業しました。勤務医時代は呼吸器内科医でしたが、開業して困ったのは急性腹症の患者さんの診断でした。エコー検査は勤務医時代に胸水貯留の評価に少し使っていたので、早速導入しましたが、プローブ操作の仕方、体位や息止めなどがわからず、教科書を読んでもチンプンカンプンで困ってしまいました。

 そんな時に東京保険医協会の新聞に腹部エコー研究会の募集があり、早速申し込みました。金田智先生の懇切丁寧な講義と、インストラクターの方々の親身な指導のもと、徐々にエコーの操作に慣れ、それから毎年参加させていただいています。

 エコー機器も格段の進歩があり、使いこなせればかなりの診断武器になると実感しています。あとは多くの患者さんにプローブをあてて、慣れることが大事です。出来れば、ベッドサイドに常時設置して、症状のある患者さんを聴診器代わりに検査することが上達の近道なのでしょう。

 エコー研究会では参加者の要望に応えて、実習時間を極力取れるようにしていますが、全員の要望には応えきれない部分もあります。この会をきっかけにして各自の医院でプローブを持って復習や実践を重ねていただき、エコーの達人を目指しましょう。

(『東京保険医新聞』2017年6月5日号掲載)