保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【社保情報】診療報酬 疑義解釈(その11)について

公開日 2017年06月26日

 厚労省は2017年5月26日に、事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その11)」を発出した。以下に抜粋して掲載するので、確認されたい。

●認知症疾患医療センター

(問1)2017年度から、認知症疾患医療センターについて、従来の「診療所型」の設置要件に病院が追加され、「連携型」に区分が改正されたが、認知症疾患医療センター「連携型」への鑑別診断を目的とした紹介や、認知症疾患医療センター「連携型」での鑑別診断等について、以下の項目を算定することができるか。

(1)診療情報提供料(Ⅰ)認知症専門医紹介加算
(2)認知症専門診断管理料1「診療所型」
(3)認知症療養指導料

(答)

(1)については、鑑別診断を目的に認知症疾患医療センターへ患者を紹介した場合について、認知症疾患医療センターの区分を問わず、紹介元の保険医療機関において算定できる。
(2)と(3)については、認知症疾患医療センター「連携型」のうち、診療所である場合にのみ、算定できる。なお、認知症疾患医療センターの区分が明らかでない場合には、これらの診療報酬を算定するのに先立ち、都道府県の担当部局に確認すること。

●認知症薬

(問2)認知症治療薬について、患者の症状等により添付文書の増量規定(※)によらず当該規定の用量未満で投与した場合、当該用量未満の認知症治療薬の取り扱いはどのようになるか。
※例えば、ドネペジル塩酸塩錠については、添付文書の「用法・用量」欄において、「通常、成人にはドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、経口投与する」と記載されている。

(答)添付文書の増量規定によらず当該規定の用量未満で投与された認知症治療薬については、2016年6月1日付け厚生労働省保険局医療課事務連絡により審査支払機関に対して、一律に査定を行うのではなく、診療報酬明細書の「摘要」欄に記載されている投与の理由等も参考に、個々の症例に応じて医学的に判断するよう連絡している。

●一般名処方加算

(問3)F400処方せん料の注7に規定する一般名処方加算について、一般的名称で処方薬が記載された処方せんに、医療安全の観点から類似性等による薬の取り違えを防ぐ目的の参考情報として、一般的名称に先発品又は後発品の銘柄名を併記する場合は、当該加算は算定できるか。
(答)算定できる。
一般名処方加算は、一般的名称による処方せんを交付した場合に限り算定できるものであり、医師が個別の銘柄にこだわらずに処方を行っていることを評価した点数である。したがって、この場合に併記される銘柄名は、処方薬に係る参考情報であることから、個別銘柄の指定と誤解されることのないよう、「備考」欄などに記載することが望ましい。

●通院・在宅精神療法

(問4)I002通院・在宅精神療法については、注6により、1回の処方において3種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬を投与した場合であって以下の1つでも満たさない場合は、所定点数の100分の50に相当する点数により算定するとされている。

<算定要件>
(1)当該保険医療機関における3種類以上の抗うつ薬及び3種類以上の抗精神病薬の投与の頻度が低いこと。
(2)当該患者に対し、適切な説明及び医学管理が行われていること。
(3)当該処方が臨時の投薬等のもの又は患者の病状等によりやむを得ないものであること。

また、上記要件の「(3)当該処方が臨時の投薬等のもの又は患者の病状等によりやむを得ないものであること」については、留意事項通知により、F100処方料の留意事項通知(3)のアの(イ)から(ニ)までのいずれかに該当するものであるとされている(※保険点数便覧451頁左側の”「1」向精神薬多剤投与”の部分をご参照いただきたい)。

上記要件の(1)と(2)を満たしている医療機関において、F100処方料の留意事項通知(3)のアの(ニ)に該当し、患者の病状等によりやむを得ず4種類以上の抗うつ薬又は4種類以上の抗精神病薬を投与した場合、通院・在宅精神療法について、所定点数の100分の100に相当する点数を算定することができるか。

(答)算定できない。
F100処方料の留意事項通知(3)のアの(ニ)は、アの前段にあるとおり、3種類の抗うつ薬又は3種類の抗精神病薬を投与する場合に限り適用されるものである。したがって、4種類以上の抗うつ薬又は4種類以上の抗精神病薬を投与した場合は、当該(3)のアの(ニ)には該当せず、上記要件の(3)を満たさないこととなるため、通院・在宅精神療法は、所定点数の100分の50に相当する点数により算定することとなる。

(『東京保険新聞』2017年6月25日号掲載)

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