保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

都・福祉保健局に要請 誰もが払える国保料に

公開日 2017年10月02日

170925_01_都・福祉保健局に要請

協会は7月に提出した「2018年度東京都予算等に関する請願」に基づき、9月7日、東京都福祉保健局と懇談。鶴田幸男会長ら協会役員8人が2時間にわたり、要請・意見交換を行った。(主な請願内容は「シリーズ・対都請願の論点」で紹介中。3面参照)

個別指導―見終わらないとの理由での「中断」なし

協会審査指導対策部に「個別指導」時において、時間内に事前に指定された患者(新規個別指導の場合10人、個別指導30人)すべての確認を終えないことを理由とした「中断」が行われているとの情報が会員からは寄せられていた。協会は、このような理由による「中断」は実施せず、指導当日に完結するよう要請した。

都の担当者からは「(持参資料を)見終わらないからという理由で『中断』をしたことはない。『中断』の一番の理由は持参物不足だが、少なくとも東京都の国保では一度も『中断』は行っていない」との回答があった。

国保財政支援―「法定外繰入」の強化示さず

協会は、4人世帯の2017年度国保料(税)試算(表)が、荒川区と板橋区で年額48万7,830円にのぼり、所得に占める割合が18.3%に達している問題を取り上げた。「国保料が所得の約2割にもおよんでいるが、妥当な金額だと思うか」との質問に対して、都担当者は判断を示さなかった。

170925_01上がり続ける国保料(税)
これまで区市町村は一般会計から国保財政に法定外繰入金を投入し、国保料の高騰を抑えてきた。国保広域化に伴い、法定外繰入金が廃止されれば、国保料の上昇に歯止めがかからなくなる。「誰もが安心して払える国保料」にするためには、一般会計からの法定外繰入を強化する必要がある。

国保財政への法定外繰入について、都担当者は「国保制度は、公費半分、保険料半分で運営するのが原則だ。法定外繰入は“法定外”という名の通り本来想定されていない。法定外繰入については、各区市町村が現状を見ながらそれぞれ判断していくことになる」と回答し、都として法定外繰入を強化する方針を示さなかった。

障害者の移動格差解消―警視庁が前向き回答

下肢障害者が運転免許を取得するためには手動式アクセルブレーキに対応した教習車が必要だが、そのための改造車を配備した教習所は全国1300校のうち13校程度に限られている。協会は「車いす利用者の移動」について、国会行動等で要請を続けてきた。

2016年10月に警察庁から新しい通達が発出され、高額な経費を要する「身体障がい者用教習車両」に加えて、比較的安価な「取り付け部品」についても、教習所に整備を促すことが明記され、免許取得希望者の費用負担が大幅に軽減された。

協会は、都内教習所においても取り付け部品の普及を進め、障がい者の移動格差解消に取り組むよう要請した。警視庁担当者からは「春と秋に交通安全運動を実施しているが、各教習所の管理者を招く機会がある。その際に『取り付け部品』について周知するなど取り組んでいきたい」との前向きな答弁を得ることができた。今後も協会は、障がい者を都内教習所で積極的に受け入れる態勢が整うよう、警視庁への働きかけを行っていく予定だ。

(『東京保険医新聞』2017年9月25日号掲載)

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