保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

政策懇談会―自見はなこ参議院議員が国会報告

公開日 2017年12月28日

171129_政策懇談会(自見はなこ議員)

医療現場の声を国会に届けたい​

協会政策調査部は、11月29日に自見はなこ議員(小児科医/自民党・参議院議員)を招き、政策懇談会(国会報告会)を開催した。当日は会員医師ら22人が参加し、後半の質疑応答でも活発な意見交換が行われた。


自見議員は、所属する参議院の厚生労働委員会だけでなく、本年1月には超党派で「女性医療職エンパワメント推進議連」、11月には自民党議員中心の「医師養成の過程から医師偏在是正を求める議員連盟」設立にも尽力し、両者の事務局長としても多忙を極めている。
このほか、救急医療のあり方に関する議員勉強会や、死因究明体制の推進に関するプロジェクトチーム、さらに子どもを取り巻く環境を充実させるべく「成育基本法」の早期成立に向けた活動等にも精力的に力を入れている。


政策決定「プロセス」を学ぶ意義

国会で審議されるさまざまな法律案について、一般的には新聞やテレビ等が報じる衆・参両院の「委員会」や「本会議」での議論しか目にする機会はない。

自見議員は、法案を国会に上程する前から政府与党のなかでは、長い期間をかけて党内の各専門部会・調査会等で財務省や厚生労働省等の関係省庁と膝を付け合わせた議論を重ねている。いわゆる“政府・与党一体の原則”がある。こうした「プロセス」をまず知ってもらうことが大切で、その上で、これらを意識した要請行動を行うことで、より医療現場の声を多くの議員に知らせていくことができる、と説明した。

171129_政策懇談会①

現在の「初期臨床研修」 の現状を憂う

自見議員の発言にもっとも力が入ったのは「医師の養成過程」についてだ。2004年度の初期臨床研修の義務化から10年以上が経過したが、医学部教育を所管する「文部科学省」と、初期臨床研修を所管する「厚生労働省」とが十分な連携をすることなく、今日まで来てしまった。

自身が2004年度卒業で初期臨床研修制度の初年度にあたったことにもふれ、「当時、制度が変わる節目のなか、医学部6年生の春になっても将来のキャリアデザインが全く描けずに、先行きが見えないなかで過ごした不安」を振りかえりながら、昨年来の参議院・厚生労働委員会でもこの問題をあらためて取り上げたことを紹介した。

特に来年4月からの新しい専門医制度も念頭に、医学部教育の後半と卒後初期研修の計4年間を、担当省庁が縦割りを超えてシームレスに連携し、とりわけ若手女性医師の結婚・出産・キャリアデザインにも十分に配慮をした制度運営を行うことが重要だ、とかさねて訴えた。

昨年11月の厚労委員会で、自見議員が「両省が合同で委員会を開催するなどして、目に見える形での取り組み」を求めたことを受け、塩崎厚労大臣(当時)のもとで本年2月にようやく両省合同での専門委員会の初開催にこぎつけている。

最後に自見議員は「本日のような国会報告の場で、医療現場から寄せられる意見は大変貴重である。今後も、多くの課題について国会に届けていきたい」と結んだ。

(『東京保険医新聞』2017年12月25日号掲載)