公開日 2018年03月20日
足立支部は2月20日、銀座アスター千住賓館で支部総会を開催し、会員11人が参加した。当日は総会議事に続き、4月の診療報酬改定の最新情報について事務局から報告した。
新たに“かかりつけ医機能の評価”の名目で、要件を満たす該当医療機関を対象に、初診料へ「機能強化加算(初診時80点)」を新設。また抗菌薬の適正使用を推進するために小児かかりつけ診療料・小児科外来診療料に「小児抗菌薬適正使用加算(80点)」を新設するなど、政策誘導の点数が目立つ。
また、医学管理料では「小児運動器疾患指導管理料」や「乳腺炎重症化予防ケア・指導料」など、極めて専門的な評価ばかりが散見される。反対に、検査や処置、手術等の汎用点数はおしなべて“据え置き”または“引き下げ”が多く、国とマスコミが謳う「本体プラス0・55%」の実感がわかない、との感想が続いた。
活発な意見交換となったのが、前回改定で新設された「外来後発医薬品使用体制加算」だ。院内処方を行った際に算定する「処方料」の加算で、実績を満たす診療所が届出を行うことで算定できる。2018年1月時点で都内451の診療所が届け出ているが、国の新たな目標“使用割合80%”を念頭に、4月の改定で施設基準の引き上げが行われる。
現行の加算2(3点)の届出診療所は、4月以降の「加算1~3」の使用割合にとどかない場合は該当する加算がなくなる(下表)。 また現行の「加算1・2」の届出をしている診療所も、施設基準の変更に伴い、4月に改めて届出が必要となる。
渡邊亨支部長は「4月の改定で算定できる点数、算定できない点数が細かく分かれ、必要な届出にも注意したい。支部に寄せられた質問についても全会員へ広報してほしい」と挨拶し、盛会のうちに終了した。
~2018.3 | 使用割合 (施設基準) |
加算 (1処方につき) |
⇒ ⇒ ⇒ |
2018.4~ | 使用割合 (施設基準) |
加算 (1処方につき) |
加算1 | 70%以上 |
4点 |
加算1 | 85%以上 | 5点 | |
加算2 | 75%以上 85%未満 |
4点 | ||||
加算3 | 70%以上 75%未満 |
2点 | ||||
加算2 | 60%以上 70%未満 |
3点 | (該当なし) |
(『東京保険医新聞』2018年3月15日号掲載)