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東京保険医協会
「特定健診・特定保健指導」で学習会“公的な健診、指導は医療機関が担うべき”
「特定健診・特定保健指導」学習会が、3月17日、四ツ谷の主婦会館で開催され、62人が参加した。(写真)
現行の老健法に基づく基本健診は07年度で廃止され、08年4月からは新たに各保険者が実施する「特定健診・特定保健指導」に移行する。
この新制度は「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」に特化し、検査内容も大幅に縮小するなど、様々な問題点が指摘されている。
本学習会では、新制度の内容と問題点を解説し、準備に向けて動きはじめている地域の状況も紹介した。
最初に登壇した和田知可志・協会地域医療部長は、「健診の結果で保健指導の対象者を選定し、医療レセプトと健診レセプトが突合され医療費削減に利用される」と問題点を指摘、そのうえで、健診・保健指導は本来、医療機関が担うべきとし、「安易に民間企業へのアウトソーシングを容認せず、基盤自治体とも連携のうえ、諸問題の解決を図りつつ、特定健診等への積極的な対応をするべき」と語った。
続いて拝殿清名・協会副会長が葛飾区の健診・保健指導について、「08年4月以降も医師会受託の方向で検討されている」と報告した。
さらに、金光宇・医療法人成和会理事長(足立区)は、「医師会主導で健診・保健指導のネットワーク構築に取り組むことにより、要介入患者の掘り起しが可能となる」としたうえで、「特定健診・特定保健指導は、時間をかけて構想を練り、地区医師会が力を結集して取り組めば、決して難しい制度ではない。現時点からしっかりと対応をしていけば、今後の医師会の発展と医師会会員の結集の礎になるチャンスとなり得る」と語った。
また、行政からのある参加者は、「(特定健診の)担当部署も決まっておらず、情報も少ないうえ、手付かず状態にある」と発言、行政側の対応の遅れを指摘する声も聞かれた。
特定健診で福祉の理念は後退する
老人保健法は「高齢者の医療の確保に関する法律」として姿を変え、社会福祉の理念は大幅に後退した。すなわちその目的からは「健康の保持」が削除され「老健6事業」は廃止された。特定健診等は新法「第2章 医療費適正化の推進」の下に位置づけられており、その反映として「保険者の実施義務化」「メタボ偏重」「75歳以上対象外」「ヘルス産業への門戸開放」などの不自然な内容が盛り込まれた。公的な健診・指導は本来非営利である医療者が担当すべきであり、年齢上限の設定は撤廃すべきと考える。
和田知可志・協会地域医療部長
