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東京保険医協会の主張

特定健診・特定保健指導―医療担当者を中心に住民、行政を巻き込んだ取組みを

 2008年度より現行の老人保健法が失効するに伴い、健康増進法へと多くの健診事業が移管されることになる。


 しかし、このことは39歳以下、75歳以上、及び国民健康保険または社会保険に加入できない(もしくは入ってない)生活保護等の人々が対象となっていない点では、自治体等に丸投げしているのが現実で、いまだ財源や実施方法も明示されていない。


 また、株式会社等の新規参入が認められたことが強調されているが、現状ではアウトカムを得るには採算に一般企業等の参入は非常に難しいと考えられることがよく知られていないため、危機感のみがあおられているようだ。


 私は、既存のインフラと経験と実績のある医師会を中心としたグループが、特定健診・保健指導を一括受託することが重要であると考えている。そのためのポイントとしては、医師を含めた健診及び保健指導従事者の「精度管理」と、指導に対しての「手法の問題」である。


 ここで言う「精度管理」とは、健診受託者が求められる鋭敏度と特異度を維持し、高めて行うことで、これに反する状況は容認されなくなる。


 また「手法の問題」とは、ハイリスクグループへの対応に対し、健診実施者の「入力」から「保健指導実施者」へのバトンタッチ、保健指導においては時間よりも内容が、デジタルよりもアナログが重要である、ということである。


 今回の特定健診・保健指導事業は「糖尿病」のみをアウトカムとしての指標として評価することになっており、われわれ医師は、健診の中から糖尿病以外の疾病の徴候をより多く抽出することから、ハイリスクグループへの動機付けを行うこともできる。


 私達の足立区では、ハイリスクアプローチとしての健診関連事業を、区在住の方々全員に対するポピュレーションアプローチとして広く捉えて、行政や歯科、薬科、看護、栄養士、患者団体をも加えた『足立区糖尿病対策推進協議会(通称・ADMS=アダムス)』を発足して、地域全体の健康増進事業の中での糖尿病対策と人材育成、地域への啓発等を行うことになった。通常の自治体の2008年度予算の原案は、2007年9〜10月には作成されてしまうので、その前に制度の運用とは別に、地域ごとに協議体をつくり、保険者や自治体と話し合いをすることが重要であろう。


 「医師会」等の公益法人は、今日の地域社会における水道、電気と同様なインフラの役目を担っている点を思い起こして力を併せていけば、医療関連業界の発展につながるものと考える。


 最後に、 「みんなで力をあわせてがんばろう!」


東京保険医新聞2007年5月5・15日合併号より

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