川内原発の即時運転停止を求めます

公開日 2016年04月20日

2016年4月20日

九州電力株式会社
代表取締役会長 貫 正義 殿
代表取締役社長 瓜生 道明 殿

東京保険医協会 公害環境対策部
部長 赤羽根 巖

 

 2016年4月14日から発生している熊本地震は、1週間経った現在も震度5強からの激しい余震が連日続いており、さらにその震源地は断層に添って北東および南西に拡大しているなど、予断を許さない状況です。

 また、震源に近い阿蘇山では地震による被害のため、十分な観測データが収集できていません。これまで地震と噴火の関連性は薄いとされてきましたが、布田川断層帯の東端は阿蘇山外輪山の中に及んでいることが新たに発覚し、専門家からも「火山への影響はわからない」との声が聞かれます。

 このような状況下にもかかわらず、鹿児島県・川内原発は「異常なし」との報告を繰り返し、通常運転を継続しています。

 川内原発の間近に活断層が存在することは、専門家の指摘によってすでに明らかにされました。

 被災者や周辺自治体の住民は現在、地震のみならず、火山・原発への恐怖を抱えながら生活しています。万が一の事態が発生した場合、行政機関自身が被災しているため、住民を守るための十分な対策を実施できないでしょう。

 余震が収まる見込みもなく、震源地が広範に拡大するなか、九州電力・原子力規制委員会がやみくもに安全を謳って運転を続けることは、異常としか言いようがありません。

 私たちは、地域住民のいのちと健康を守る医療者の立場として、川内原発の即時運転停止を強く求めます。併せて、周辺に設置され現在運転停止中である佐賀県・玄界原発についても、再稼働計画の即時撤回を求めます。

以上

川内原発の即時運転停止を求めます[PDF:113KB]

※ 同日、原子力規制委員会宛にも同趣旨の要望書を提出しました。
川内原発の即時運転停止を求めます(原子力規制委員会宛)[PDF:113KB]