保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【要望書】医師数を増やし、労基法遵守の「医師の働き方改革」を要望します

公開日 2018年03月14日

 協会は2018年3月14日、加藤 勝信厚生労働大臣、同省医政局長・労働基準局長宛に、下記の要望書を提出しました。

厚生労働大臣 加藤 勝信 殿
厚生労働省 医政局長 武田 俊彦 殿
厚生労働省 労働基準局長 山越 敬一 殿

一般社団法人 東京都保険医協会
代表理事 鶴田 幸男
東京保険医協会 勤務医委員会
委員長 細田 悟

医師数を増やし、労基法遵守の「医師の働き方改革」を要望します

 当会は、都内開業医・勤務医の医師約5,600人で構成し、国民医療の向上と保険医の生活と権利を守るために活動しています。開業医と勤務医が協力して医療崩壊を食い止める運動に取り組むために、勤務医委員会を設置しております。当委員会でのこれまでの議論を踏まえて、医師の労働環境の改善と患者の医療安全確保のために、以下の3点について要望いたします。

一、医師不足の解消のために、必要医師数を把握し医師の養成を行うこと

 日本の医師数は不足しており、特に勤務医の過重労働は常態化している。全国医師ユニオンが実施した「勤務医労働実態調査2017」の最終報告(以下、「労働実態調査2017」)で、勤務医が「医療過誤」の原因として挙げた理由上位5つのうち、3つが労働環境に直接関係するものであり、「月の休みが1日もない」と回答した医師が1割も存在した。改善策として、「無駄な業務を減らす」「医師数の増員」が挙げられている。医療の質と安全を確保し、労働者である医師の労働環境と健康を守るために、医師不足の解消が絶対に必要である。勤務医の労働実態と必要な医師数を明らかにし、国の責任で計画的な医師の養成を行うべきである。

一、各診療科において医師の労働環境の改善を行い、不均衡をなくすこと

 「労働実態調査2017」報告から、一カ月の平均労働時間が診療科によって大きく異なることが明らかになった。9割以上の医師が「医師の診療科の偏在について、労働環境の違いが関係している」と回答しており、20歳代の医師の過半数が、診療科の選択にあたって労働環境の良さを考慮している。以上のことから、各診療科の労働条件の不均衡をなくし、かつ向上させなければ、診療科の医師偏在が進み、それによって医師数が不足している診療科の労働環境はますます悪化することが予測される。

一、健全な診療体制を確保するために診療報酬の引き上げを行うこと

 病院管理者が勤務医に対して労働時間規制に基づき残業代の支払い等を行うと、病院経営を圧迫し、診療体制を維持できなくなるため、管理者の立場からは「医師を専門業務型裁量労働制の対象へ」との意見がある。本来、雇用者は労働者である医師の労働時間を正確に把握し、労基法に基づく労働条件を保障するべきである。医療機関が労基法を遵守した環境で十分な医師数を確保するためには、国の医療費抑制政策が問題の根底であることを踏まえて、病院経営を支える診療報酬の引き上げが不可欠である。

以上

▽PDF版
180314_勤務医委員会「医師の働き方改革」についての要請書[PDF:151KB]


全国医師ユニオンが行った「勤務医労働実態調査2017」の最終報告が発表されました(2018年2月20日)。
「月の休みが1日もない」と回答した勤務医が1割も存在していることが明らかになりました。

【最終報告・全文】180220【全国医師ユニオン】勤務医労働実態調査2017・全文[PDF:3MB]
【ダイジェスト版】180220【全国医師ユニオン】勤務医労働実態調査2017・ダイジェスト版[PDF:457KB]

【全国医師ユニオン公式ホームページ】 


 

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