【銀杏並木】成田山開基1080年祭記念大開帳に参拝して

公開日 2018年06月21日

gra_gingkobi

5年前に父と母を相次いで亡くした。父95歳、母88歳。年齢に不足はないが、親にはいつまでも健やかでいてほしいもの。そんなある日、小学校1年1組のときの同級生に街で出会った。近所のお寺の「写経の会」に参加した帰りだという。早速私も仲間に入れたいただいた。白い半紙と墨の香り、お寺独特の線香の香りに包まれて、私の魂も清められる心地がする。
年1回の本山合同参拝にも、物見遊山(失礼)で参加している。今年は5月に近隣の三寺合同で開催された「大本山成田山新勝寺開基1080年記念祭大開帳参拝」に参加した。成田山は真言宗智山派の大本山で、939年平将門の乱のとき、朱雀天皇の勅命を受けた寛朝大僧正が、弘法大師空海自ら敬刻開眼した不動明王を持ち京の都から成田へ。成田の地で平和を祈願し、平和が訪れ都に帰ろうとしたが不動明王が動かず、この地に留まるようお告げがあり成田山新勝寺が開山された。民衆の信仰厚く、市川團十郎は成田不動に帰依し成田屋の屋号を名乗っている。お寺主催の合同参拝では特典もあり、総門内部やお内仏の参拝ができた。「坊入り修行」名物の「大浦ごぼう」の入った精進料理を食べた。大浦ごぼうは、三浦大根にも劣らぬ太さのごぼうで大浦地区でしか採れず、すべて成田山に奉納される。
成田山の境内に東京ドームの約3.5倍もある広大な公園があるのを知っている人は少ないのではないだろうか。成田山公園は京都の庭に勝るとも劣らない、きれいに整備されたお庭だった。新緑の木漏れ日がちらちらと清々しく、オゾンをたくさん吸って帰ってきました。
お檀家の85歳の女性の首回りがすっきりとしていて若々しい。毎日真言を唱えているので首のしわも取れたとのこと。これもまた御利益でしょうか?(コケ)

(『東京保険医新聞』2018年5月25日号掲載)

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