保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【緊急要請】日本脳炎ワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求めます

公開日 2017年10月16日

2017年10月16日

厚生労働大臣 加藤 勝信 殿
厚生労働省 健康局長 福田 祐典 殿

東京保険医協会 会長 鶴田 幸男
地域医療部長 森本 玄始

日本脳炎ワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求める緊急要望書

 日本脳炎ワクチンは2016年春頃から供給が不安定になり、2016年4月に発生した熊本地震が決定打となり、2種類のワクチンのうち、「エンセバック」(製造:化学及血清療法研究所)の供給が停止されています。

 東京保険医協会は、9月8日~9月22日にかけて、小児科、内科等を標榜する当会会員3,500人に「予防接種に関する緊急アンケート」を送付し、都内432件の医療機関から回答を得ました(回収率12.34%)。

 集計の結果、小児科の67%、内科の54%が「日本脳炎ワクチンが足りない」と回答しました。全科合計では58%が「足りない」と回答しています。

 「ワクチン不足のために子どもの定期接種が期間内に打ち終わらない可能性がある」との回答は47%で約半数にのぼりました。定期接種の期間内に打ち終わらない接種希望者を発生させないため、年度末に向けて緊急に対策を講じる必要があります。

 日本脳炎ワクチン接種希望者に対する医療機関の対応では、「全面的に対応不可能」14%、「ふだん診ている患者を優先し、新規希望者は断っている」15%、「1回目を優先して2回目を待たせている」10%などの回答が続き、何らかの問題を抱えている医療機関は7割にも及び、「例年通り接種できている」医療機関は31%にとどまっています。

 貴省では、各医療機関へのワクチン供給実績と前年比データを集計した需給データを作成し、販売会社や卸に提供することで流通偏在を解消する方針を示しています。しかし、製造会社2社のうち、1社が供給停止になった場合でも、安定供給できる体制を構築しなければ、今後も同じ問題が発生することは明らかです。

 都内では、日本脳炎、MR、B型肝炎などのワクチン供給不足が毎年発生し、子どもへの定期接種の実施すら困難な状況が続いています。国は、ワクチン不足の現状を正確に調査・把握し、各自治体、製薬メーカー、卸業者まかせの「脆弱なワクチン供給体制」の抜本的な改善に取り組むべきです。国の責任で以下の対応を早急に行うよう要望します。

1.日本脳炎ワクチンの不足状況・流通偏在の実態把握に努め、その内容を明らかにするとともに、速やかにその状況の改善を行うこと

2.定期接種の期間内に打ち終わらない接種希望者が発生しないよう、接種可能期間を半年延長するなど有効な対策を講じること

3.各自治体、製薬メーカー、卸業者まかせの「脆弱なワクチン供給体制」の抜本的な改善に取り組むこと

以上

※結果概要>>会員緊急アンケートを実施 日脳ワクチン6割が「足りない」

PDFデータ

【171016】日本脳炎ワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求める緊急要望書[PDF:102KB]
【別紙】日本脳炎ワクチン不足結果概要(東京保険医新聞2017年10月15日号1面掲載)[PDF:295KB]

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