[支部例会]葛飾 区議会へ健康保険証の存続を求める請願提出を決める

公開日 2023年09月09日

 葛飾支部は8月23日、葛飾区内で支部例会・納涼会を開催し7人が出席した。

 例会議事に続き、佐藤一樹支部幹事(協会理事)が特別講演「オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟~進捗報告と今後の展望~」をテーマに話題提供し、意見を交換した。

 協会が提訴した「オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟」は6月29日に第二回口頭弁論期日が東京地裁で行われ、次回第三回口頭弁論期日を9月12日に迎える。佐藤支部幹事は、第二回口頭弁論期日で被告(国)が裁判所に提出した協会作成の訴状に対して示した反論の内容(準備書面)を具体的に解説した。また、第三回口頭弁論期日に向けて協会と訴訟弁護団が作成中の、被告(国)の主張に対して反論・反証する準備書面のポイントを述べた。

 参加者からは、「理路整然とした、説得力ある話が聞けて『オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟』のこれまでの経過と争点のポイントを理解することができた」「トラブル事例が噴出しているにもかかわらず、政府・厚労省がマイナ保険証の導入とオンライン資格確認の実施をなぜこれほど急ぐのか理解できない」や「マイナ保険証の導入は産業界からの強い要請で政府の骨太の方針に位置付けられて十分な国会審議を経ることなく、閣議決定だけで進められてきた。協会にはその点も裁判を通じて強く批判し追求してほしい」等の意見が出た。また意見交換を通じて、葛飾支部として9月区議会に対して健康保険証の存続を求める趣旨の請願を提出することを決めた。

 例会ではその他、東京都における保険医への個別指導等最新情報や来年4月実施予定の診療報酬・介護報酬同時改定の動向等も話題となった。最後に石垣宏支部長が「協会にはぜひ、私たち保険医にはマイナ保険証でのオンライン資格確認を行うことの義務がないことを裁判の中で明らかにしてほしい」と挨拶し、閉会した。


訴訟だけでなく、個別指導や診療報酬改定についても意見交換した

(『東京保険医新聞』2023年9月5日号掲載)