保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

ワクチンセミナーに63人 実地に生かす基礎知識を学ぶ

公開日 2015年07月25日

ワクチンセミナー参加者
ワクチンセミナー
ワクチンセミナー

6月24日、サルビア会・就労環境部と地域医療部が共催のワクチンセミナー「予防接種の基礎知識と最新情報」が開催され、会員ら63人が参加した。

はじめに協会事務局から①東京都内自治体における風疹ワクチン助成制度の状況、②B型肝炎ワクチン助成を既に実施している自治体の紹介、③都内自治体間のワクチン接種助成の相互乗り入れ状況について報告した。ついで、細部千晴理事が予防接種の最新情報や基礎知識について、成瀬清子理事がBCG、B型肝炎およびロタウイルスワクチンに関し解説した。

細部 千晴 理事(細部小児科クリニック) 細部理事は、2011年に高校の寮で集団発生が起き死亡者の出た、IMD(侵襲性髄膜炎菌感染症)に予防効果のある、4価髄膜炎菌ワクチンのメナクトラ筋注がこの5月に発売されたこと、今年からインフルエンザHAワクチンが3価から4価にバージョンアップされることなどを報告するとともに、日本でもワクチン接種が皮下接種から筋肉内接種に替わっていくことを想定して、筋肉内接種の部位や方法・留意点を5月に出された小児科学会見解に沿って説明した。

また、ワクチンの誤接種では、ワクチンの取り違え、接種量、対象年齢、回数、間隔などの不適切事例を紹介し、注意すべきポイントを紹介した。

成瀬 清子 理事(成瀬医院) 成瀬理事はBCGについて、接種前に問診で確認すべき事項、ワクチン溶液の取り扱い、接種の方法と部位、接種後の注意点、コッホ現象と起きた場合の対応、報告が義務付けられている副反応など、接種に必要な事項を自院での体験を交え、詳細に解説した。

B型肝炎については水平感染を示唆する国内データを示し、小児にも水平感染対策が必要なことを訴えた。

ロタウイルスワクチンでは、接種により腸重積のリスクが上がる可能性があること、開腹に至った例は診断が遅かったと考えられることを示し、接種前に保護者に十分な説明を行う必要があることを強調した。

質疑では、経鼻インフルエンザワクチンの有効性、同時接種で起きる副反応、ロタウイルスワクチンの内服後の授乳、公費助成のワクチン実施には医師会加入が必要か、インフルエンザワクチンの筋肉内接種の是非などが出され、両理事が回答、解説した。

サルビア会・就労環境部は11月にもワクチンセミナーの開催を予定している。

(『東京保険医新聞』2015年7月25日号掲載)