保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

ワクチンセミナー発展編 予防接種の最新情報 ――定期化された成人肺炎球菌/水痘ワクチン学ぶ

公開日 2014年11月25日

セミナーでは活発な質疑応答が行われた。サルビア会・就労環境部では来年度もワクチンセミナーを開催予定だ。
成瀬 清子 理事(成瀬医院)

サルビア会・就労環境部と地域医療部は共催で今年度2回目のワクチンセミナー「医師とスタッフが知っておきたい予防接種の基礎知識/発展編」を開催し、47人が参加した。

成瀬清子理事は「定期化された成人用肺炎球菌ワクチン」として、高齢者の致命率が高い肺炎球菌感染症について、23価ワクチンの効果を示す試験結果を提示し、2014年10月からの定期接種化について説明した。

成瀬 清子 理事(成瀬医院) 接種対象者は65歳のみ(60~65歳のハイリスク者を含む)であり、65歳以上については5年間の経過措置期間があること、23価ワクチンの特徴として、腕が上がらないなど筋肉痛様の痛みが出る可能性があることや、5年間は再接種を避けることを挙げた。また、13価と23価ワクチンの違いと特徴を解説した。

続いて「誤接種の予防対策」として数々の対応例を挙げ、接種間隔の間違いが一番多く、接種歴のチェックが重要なこと、動作の中断は事故発生につながる大きな要因であり、ワクチンの準備は必ずひとりで完結するようになどと述べた。準備段階でのダブルチェックで医師を支える等、スタッフの果たす役割は大きいと呼びかけた。

細部 千晴 理事(細部小児科クリニック)
BCG接種のロールプレイ

細部千晴理事は10月から定期接種化された水痘ワクチンについて2回接種が基本であることを説明し、3~5歳未満への経過措置は1回接種が今年度限りであると注意を促した。

また、日本環境感染学会のガイドラインから、医療関係者に必要なワクチンとして、B型肝炎・麻疹・風疹・流行性耳下腺炎・水痘・インフルエンザを取り上げ説明した。

BCG接種のロールプレイ そのうち、麻疹・風疹・流行性耳下腺炎・水痘の4つについては抗体価を測定せずに2回接種をしてもよいこと、抗体価の基準を示したが、基準を満たすまで接種する必要はないことを強調した。

さらに事務局から「東京都内のワクチン助成状況」として、市区町村の助成状況に差があることや、隣接地域との相互乗入について情報提供した。

最後に、ワクチン接種による副反応の診療に関する医療費について、同時接種の部位、接種歴を把握していない被接種者への対応など、参加者からの質問に答えて、盛会のうちに終了した。

(『東京保険医新聞』2014年11月25日号掲載)