アピール「創立50周年を迎え、この先の50年を見据えて」

公開日 2013年11月16日

2013年11月16日
東京保険医協会 役員一同

 

 東京保険医協会は1963年10月、国民皆保険制度発足後に保険医が自主的に設立した団体として産声を上げました。設立当時、診療報酬は保険で国民医療を行うにはあまりに低く抑えられていました。また、政府の保険医への統制は目に余るものでした。国民の健康と医療の向上を図ること、そのためには保険医の生活と権利が守られなければなりません。東京保険医協会はこの2つを目的に掲げて会員の参加のもと今日に至るまで活動して参りました。

 この理念は、平和で安心して暮らせる社会が保障されてこそ実現できるものです。昨年末の総選挙の結果、2大政党制は破綻し政権は民主党から安倍自公政権に引き継がれました。現政権は国会での与党多数と高支持率を背景に、社会保障制度全般にわたる改悪、TPP参加による医療の営利化と規制緩和、消費税率の引き上げや原発再稼動等を推進し、国民の暮らしと健康を脅かす政策を推し進めています。また、日本国憲法の改定を公然と掲げ、それに向けて秘密保護法と日本版NSC設置を目論むなど、集団的自衛権の名の下に再びわが国を戦争のできる国に変質させようとしています。これらの動きにわれわれは強い危機感を覚えます。

 50周年の節目に当たり、われわれは改めて政府に対し①国民皆保険を堅持し、いつでも、どこでも、誰もが保険で良い医療が受けられこと、②東日本大震災被災地の本格的な復興を最優先課題として取り組むこと、③平和を願う国民の声に応えて、戦後日本のよりどころであった平和憲法を守り、社会保障の充実にいっそう力を尽くすことを強く求めます。

 東京保険医協会はその実現のために邁進する決意をここに表明するものです。

以上

アピール「創立50周年を迎え、この先の50年を見据えて」[PDF:119KB]