新たな峰を目指して 会員5000人の協会へ

公開日 2001年04月05日

2001年3月1日現在、東京保険医協会は、会員4500人に達し、都医A会員比は46%に到達しました。

政府は赤字財政を理由に、社会保障・医療福祉を次から次へと切り捨て、石原都政もまた、老人医療費助成制度をはじめとして、障害者医療、ひとり親医療、難病医療、精神障害者への医療費助成、老人福祉手当等の切り捨てを強行しました。

憲法25条は、国民の生存権とともに、国の社会的使命として「国は、社会福祉、社会保障の向上及び増進に努めなければならない」と明文化しております。しかし、今の政治は赤字財政の名の下に、憲法の精神に逆行しているといわざるを得ません。経済情勢の悪化は、政治の失政によるものであり、税金の使い方を誤っているといっても過言ではないでしょう。医療福祉を増進させることこそ、国民の不安、特に老後の不安をなくし、安心して暮らせる社会を作ることにつながると考えます。

私たち保険医協会は国民の健康と医療を守り、開業医の経営安定化のために、いっそう奮闘して行く所存であります。

昨年3月末に診療報酬・介護報酬の説明会を開催し、2800人もの医師・職員が参加し、評判を呼びました。また本年1月の老人医療1割あるいは800円の定額負担など、レセプト記入も含めた健保法「改定」の説明会も好評で、多くの参加者があり、説明会を機会に、新しく会員として入会された方も少なくありません。

新規開業医講習会は、保険診療のノウハウ、査定・減点、指導の実体と対応について、協会でもベテランの講師団が、懇切丁寧な説明を行っており、新しく開業される先生方の大きな安心と支援になっています。新入会員懇談会も年2回開催しており、会長をはじめとして組織部会の理事者との懇談のなかで、開業生活に伴う様々な悩みや創意工夫について交流するとともに、協会の理念や諸活動をお伝えして、「協会に対して親近感を持った」という感想も多く寄せられています。

また、昨年11月に初めて開かれた「勤務医のための開業セミナー」には50名近くの勤務医が参加しました。質問も活発に行われ、講師の話を1言も聞き漏らすまいという参加者の真剣な表情が大変印象的でした。協会では、これを契機にして毎年定例に開催することを計画しています。

保険請求・減点問題も、電話などで気軽に、しかも迅速に対応して、その分かり易い説明には定評があります。審査対策委員会での再審査請求などへの対応には多くの会員が信頼を寄せており、顧問税理士や弁護士など、医療に詳しい専門家から適切なアドバイスが頂けるのも大きなメリットです。

休業保障制度・保険医年金・グループ保険・医師賠償責任保険などもメリットが大きいと好評です。

さて、この10年間で、会員数は実増で1000人を超えて、4500人に到達し、5000人の新たな峰が視界に見えて参りました。昨年の定期総会では、東京歯科保険医協会代表の挨拶で、「医科、歯科の会員を合わせて1万人の協会を東京で作ろう」という呼びかけがありました。

協会は、この春に会員増加月間を取り組みます。多くの会員を迎え、医科・歯科会員1万人達成に向けて奮闘しましょう。

東京保険医新聞2001年4月5日号より