保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

来年度東京都予算に対する協会の請願(要求)について

公開日 2002年09月25日

東京都各部局では来年度予算編成が始まっている。協会は要求をまとめ、都知事、福祉局、健康局、病院経営本部に対して135項目からなる「2003年度東京都予算に関する請願」を提出した。「請願」では、医療費助成制度の拡充や一般健診・がん検診の充実、個別指導時の録音許可、慢性肝炎等への医療費助成継続、麻疹への公費対象者の拡大等を重点的に訴えている。

既に福祉局、健康局と病院経営本部とそれぞれ交渉し、協会は、近年の目に余る医療福祉施策の後退を痛烈に批判するとともに、要求の予算への反映を求めた。

交渉における東京都の回答で目立ったのは、マル福やマル障、マル親への1割負担導入や慢性肝炎等の医療費助成はずしなど、都独自制度が後退しているにもかかわらず、「高額療養費等で必要な対応がされている。マル老で適正な医療が確保されている」などと回答し、「負担増による患者の痛み」を全く考慮せず、「都民の生活を守る」という自治体の本旨を果たそうとする姿勢が感じられなかったことであった。

また、「自治事務」をたてに、いわば区市町村への「丸投げ」ともいえる対応によって、介護保険制度やがん検診・予防接種事業など、都民の生活や命を守る事業の充実について都はその果たすべき役割を放棄していることであった。

例えば、協会の要望である一般健診、インフルエンザ予防接種等における「隣接自治体との相互乗り入れを図ること」について、都は「あくまでも区市町村の事業であり、都としては何も申し上げられない」などと、繰り返し回答した。

区境は入り組んでおり都民・患者は、住区自治体より隣接自治体の医療機関の方が交通の利便のよいことがある。しかし、自治体間における相互乗り入れの協定がないため、健診などを利便のよいかかりつけ医療機関で利用できない。こうした事例への対応こそ都の役割である。

都は自治体間の調整をはかり、相互乗り入れを推進するために努力すべきである。実施している自治体は非常に少ないが、大変歓迎されている。

今後、都の来年度予算編成は本格的に進む。協会は10月に予定している都議会各会派との懇談などを通して、都が、協会の要求を取り入れ、都民の医療と福祉に責任を持った行政を行うよう、強く働きかけていく。

東京保険医新聞2002年9月25日号より