中野支部例会 訂正通知の発出 診療報酬の悩みを共有

公開日 2022年08月05日

 中野支部は6月17日、中野サンプラザ研修室で例会を行い、16人が参加した。山口隆支部長の開会挨拶の後、中村洋一副会長と事務局からそれぞれ話題提供を行い、参加者から意見を募った。

 まず、協会に多く寄せられる今次改定に関する質問の回答、6月15日に通知された厚労省の事務連絡から一部を抜粋し事務局が解説した。重度褥瘡処置について、「DESIGN︱R2020分類D3・D4及びD5d2以上」いわゆる予防段階の処置から算定可能だった基準の「d2以上」の文言が削除された点に触れると、算定していた参加者からは不満の声が挙がった。

 続いて中村副会長が、協会が反対の要望を出しているリフィル処方箋とオンライン資格確認義務化についての説明と、イベルメクチンの治験の案内行った。今次改定から点数化されたリフィル処方箋は、慢性疾患患者に対し長期処方を行うイギリスの家庭医を参考にしているが、同国ではリフィル処方箋を発行しても医師の収入に影響はなく、日本と医療制度が異なることを強調した。オンライン資格確認については慎重な対応を呼びかけ、義務化や顔認証システムに反対する協会の考えを説明した。

 参加者から、「協会で集約した意見を医療行政に届けてほしい」と協会の活動への意見や、「協会の活動に概ね賛成だが、オンライン資格確認用の端末は保険証の番号にも対応しており、業務省力化が図れている。マイナンバーカードを持参する患者は少なく本来の目的と異なっているが、機械自体は便利で助かっている」等の意見が出た。

 最後に山口支部長から、「国の通知文書は難解で、今次改定の意図がわからない。協会には引き続き情報提供いただきたい。参加者の皆様も何かあれば協会まで情報を寄せてほしい」と挨拶があり閉会した。

 閉会後も点数関係の質問をする参加者の列ができるなど盛会であった。

(『東京保険医新聞』2022年7月25日号掲載)