[支部地区だより]板豊 保険証存続の陳情を提出 インボイスの導入は慎重に

公開日 2023年09月27日

 板橋豊島支部は9月14日、例会を開催した。新型コロナウイルスの感染が再拡大していることもあり、Web方式で行い、4医療機関から5人が参加した。

 例会では、中医協総会に厚労省が提案した、10月1日実施の「新型コロナの診療報酬上の特例の見直し」の内容について検討した。具体的な点数は判明していなかったが、感染対策の院内トリアージ実施料などの特例点数の引き下げ、コロナ患者への療養指導の特例の廃止などが示唆されていた(※)。

 協会が中心となって取り組んでいる、「オンライン資格確認義務不存在確認等請求訴訟」の動向、政府が決定している2024年秋からの「現行の保険証廃止」問題も取り上げた。他の支部と同様に、「現行の保険証廃止」を中止するよう政府に意見書を提出することを求め、支部長名で8月31日、板橋区議会と豊島区議会に陳情を提出したことが報告された。徐健泰支部長は、「実印を持ち歩くようなマイナ保険証制度は強制されるのではなく、希望者のみが利用できればよいと考える」と説明した。

 インボイス制度についても、会員からの質問が相次いでいる。本紙9月5日号の奥津年弘税理士の解説をもとに検討を加えた。

 徐支部長は、「新型コロナ感染症患者が拡大している中で、特例点数の縮小・廃止は言語道断だろう。現行の保険証廃止とオンライン資格確認強制や、インボイス制度の導入も根は一つではないか。相当の混乱が生じるのではないかと心配だ。こういう時こそ、協会を大いに利用していただきたい」と呼びかけた。

 ※9月15日の中医協総会で内容が決定され、同日付の厚労省事務連絡により変更点が示された。詳細は本紙10月5日号で紹介する。

(『東京保険医新聞』2023年9月25日号掲載)