[支部地区だより]北 外来・在宅ベースアップ評価料 手続きがあまりにも煩雑

公開日 2024年03月21日

 北支部は2月22日、総会をZoomで開催し、6人が参加した。

 2023年度の支部活動報告および2024年度の事業計画を確認し、2024~2025年の支部役員の選任を行った。

 その後、「2024年度新点数最新情報の検討」として、事務局からの情報提供を元に意見交換を行った。

 24年度改定では初・再診料の引き上げが行われるが、処方箋料の引き下げや管理料の再編によって実質的なマイナス改定となっている。新設の外来・在宅ベースアップ評価料は、「専ら事務作業を行うもの」は対象となっておらず、同評価料Ⅱでは、対象となる職員が常勤換算で2人以上勤務していることが条件となる。さらに算定にあたっては、非常に複雑な計算が求められ、定期的に区分を計算し直す必要がある。

 参加者からは、「算定に求められる手続きがあまりにも煩雑で事務職員の負担になる」「『専ら事務作業を行うもの』『医療事務作業補助者』の範囲が曖昧で、職員間のトラブルにもつながりかねない」「患者からすると、職員の賃上げのために自分の負担が増えることになり、納得し難いのではないか」等の意見が出た。

 精神科の通院・在宅精神療法で、初診の日に60分以上行った場合の点数が引き上げられた一方で、30分未満の場合は引き下げられた。また、通院精神療法で、精神保健指定医による場合に、情報通信機器を用いた場合の評価が新設されたが、「引きこもりや不登校の児童の場合にオンライン診療が有効なケースは多いが、精神保健指定医でないと認められないのか」との質問が出た。

 最後に草間泰成支部長が、「厳しい点数改定になるが、頑張って診療を続けていこう。今後の支部例会のテーマについて、希望があればお寄せいただきたい」と挨拶し、閉会した。

(『東京保険医新聞』2024年3月15日号掲載)