[声明]ガザ地区における攻撃の即時停止と人道支援を求める声明

公開日 2024年07月02日

2024年6月8日

 

         ガザ地区における攻撃の即時停止と人道支援を求める声明 

一般社団法人 東京都保険医協会

代表理事 須田 昭夫

 

 

 パレスチナのハマスによる攻撃と、その後のイスラエルによる大規模攻撃によって、民間人に多数の死傷者が出ています。

 ガザ地区保健当局の発表(2024年5月12日)によれば、死者数は少なくとも3万5,034人であり、瓦礫に埋まったままの行方不明者も1万人以上にのぼると報道されています。

 民間人や民間施設を攻撃することは、人道に対する罪であり、国際人道法に違反しています。いかなる理由であっても、民間人を殺傷することは許されません。

 現に国際司法裁判所は5月24日、ガザ地区南部ラファでの攻撃をただちに停止するようにイスラエルに命令しています。

 

 ガザ地区では2023年10月7日以降、多くの医療施設が攻撃を受けて、多数の患者と医療従事者が死傷しています。医療施設および医療従事者への攻撃は、それ自体非難されるべきものですが、このような状況に置かれて医療を命綱としている現地の人たちから適切な医療提供を受けるためのアクセスを奪う行為であって、断じて容認することはできません。

 また、現在も封鎖されたままのガザ地区では、水、食料などいのちを維持するために必要不可欠な物資の供給が絶たれており、人道危機に直面しています。医療施設では医薬品、医療機器、衛生材料などが不足しているために、必要な治療ができず、本来助かるはずのいのちを救うことができません。

 さらに、繰り返される凄惨な攻撃により住民たちは極度の恐怖、不安、ストレス等を抱えています。長期にわたり心的外傷に苦しめられることが切実に懸念され、人道上からも速やかに武力行使を停止すべきです。

 

 東京都保険医協会はいのちと健康を守る医師の団体として、ガザ地区での殺戮に対して断固として反対します。

 私たちは、ガザ地区における攻撃の即時停止を求めると同時に、ガザ地区の封鎖を解除して支援が行き届くようにすること、医療を必要とする人々に早急に治療を提供できるようにすることを求めます。

 

 また、日本政府に対しては、ジュネーブ条約と日本国憲法の精神に基づき、平和的なあらゆる手段を用いて、解決に向けて積極的な役割を果たすことを強く求めます。

 

以上

 

ガザ地区における攻撃の即時停止と人道支援を求める声明[PDF:115KB]