北支部総会 オン資・高額療養費上限額引き上げ他 多彩な話題で意見交換

公開日 2025年03月27日

 北支部は2月27日、総会をオンラインで開催し、5人が参加した。医療DXや高額療養費上限引き上げ問題について語り合った。

 オンライン資格確認については依然として現場に混乱を招いており、参加者からは「カードリーダーが不具合を起こしたときの対処方法はいろいろ通知が出ているがややこしい」「患者を前にして矢面に立って責任を持たなければならないのは私たち医療機関だ」との声が上がった。また、医療DX推進体制整備加算については電子処方箋の導入がないと届け出ができないのかという不安の声も上がった。低い点数設定ではあるが電子処方箋の導入がなくても加算が設定されていることや、電子処方箋のシステムや契約上のトラブルについて、一層の情報周知の必要性が浮き彫りとなった。

 高額療養費の上限引き上げ問題に関しては多数該当のみ現状維持する案が出されていたが、「乱暴なやり方だ」「医療者としてだけでなく、高額療養費を使う側としても危機感を覚える」と意見があり、深刻さが垣間見えた。

 ベースアップ評価料については届け出に必要な項目や計画・実績提出の際の様式が緩和される見込みであることが報告された。参加者からは「まだ簡略化されていない頃に協会の情報を参考に届け出たがとても苦労した」との声があった。

 その他、中国のヒトメタニューモウイルスが感染拡大を引き起こすことへの懸念や、PPI製剤の長期処方が査定された事例などが報告された。

 最後に草間泰成支部長が「米トランプ政権はあらゆるものに関税をかけるとして世界と協調しない方向に進んでいる。どのような事柄が私たちの日常に影響を及ぼすか考えていく必要がある。我々自身も体調に気をつけながら、目の前の診療に励んでいこう」と挨拶し閉会した。北支部は来年度に向けてオンラインを併用しながら会場での支部会開催の再開を目指す。

(『東京保険医新聞』2025年3月15日号掲載)