保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【主張】会員の力を結集し、未来を拓こう――2013年の協会活動を振り返る

公開日 2013年12月25日

 東京保険医協会にとって、今年は創立50周年を迎えた節目の年であった。7人の侍から始まった当協会は、国民の健康と医療の向上のためには、保険医の生活と権利が守られなければならないと考え、今日まで行動してきた。創立50周年で会員5,300人の大台に上ったということは、協会がいかに期待されているかということであり、協会執行部はさらに重責を感じざるを得ない。昨今、協会事務局の過重労働が問題になっている。つまり、われわれ協会の力量をはるかに超えた活動がされていることが窺える。年々、活動量が増えている証左である。

 2013年は、国政で安倍自公政権の暴走ぶりが際立った。臨時国会では、われわれ医療者だけでなく、ひとりの国民として大変影響の大きな法案が次々と可決成立した。そのなかで、社会保障制度を改悪するプログラム法案、何でも秘密の「特定秘密保護法案」が可決され、カルテの内容も今後、問い合わせを求められる可能性がある。

 このような情勢のなかで、今年の活動を「協会50年史」から拾ってみた。

 安倍内閣が10月、2014年4月から消費税8%の引き上げを表明した際には反対する声明を発表した。

 TPPによる混合診療の解禁に警鐘を鳴らし、国民皆保険制度の崩壊につながることを、各方面にレクチャーした。

 共通番号制に反対する活動では、日弁連が開催した共通番号制に反対する国会内の院内集会で発言すると共に、「共通番号制と医療情報IT化」を特集した診療研究5月号を国会内で配布し情報提供した。

 原発ゼロを目指す活動も引き続き積極的に取り組んだ。再三にわたる脱原発パレードにできる限り協会役員・会員や事務局員が参加した。10月には児玉龍彦東大教授を招いて、福島の除染の現状を学んだ。

 ワクチン定期接種に対する国への要望を引き続き行った結果、ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頚がん3ワクチンの定期接種化が実現した。子供だけでなく広くワクチン問題を取り上げた「医師・スタッフのためのワクチンセミナー」は開催毎に多くの参加者を得て大好評であった。

 11月の50周年記念事業では被災3県の協会から役員らをシンポジストとして招き、復興の現状と地域医療再建の課題について検討した。当協会にとっても、災害対策は喫緊の問題であり、今後対策を進めたい。

 ぜん息医療費全額助成制度の存続を求める運動では、患者会に協力する形で共同した運動を進め、助成を受けている患者が猪瀬知事に、直接手紙を出す取り組みに協力した。

 会員の生活保障の大黒柱である休業保障制度が7年ぶりに募集再開できたのも大きな成果だ。

 さらに過去に自殺者が出ている個別指導について模擬指導を実施したところ、多くの会員が参加した。

 医科歯科会員1万人達成記念祝賀会を東京歯科保険医協会と共同で開催し、今後も医科歯科の連携を強化することを確認しあったことは画期的であった。

 なお、医療事故調のあり方も課題であり、現在厚労省が進めている制度は、原因究明と再発防止が混同されているなど、さまざまな問題点が指摘されている。医療職全体にもかかわる問題であり保団連を通じて、全国的な運動が必要である。

 来年は更なる会員増加・組織強化を目指し、会員の生活と権利を守り、国民・都民の健康を図る強固な砦としての保険医協会にしていかねばならない。

 執行部一同、会員の皆様のご支援をお願いする次第である。

(『東京保険医新聞』2013年12月25日号掲載)

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