福岡で反核医師のつどい 核なき東アジアに向けて議論

公開日 2014年11月25日

11月1日~2日に「反核医師のつどい2014」が福岡市で開催され、全国から集まった医師・歯科医師・医学生のほか、福岡市民ら233人が集まった。

東京反核医師の会からは向山新代表委員、園田久子委員、山﨑広樹委員(いずれも協会会員)のほか、渡辺吉明代表委員(東京歯科協会顧問)、矢野正明委員(同協会副会長)らが参加した。

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1日目は伊藤千尋氏(元朝日新聞記者)を講師に招き記念講演。40年間、朝日新聞の記者としての経験をもとに、世界中の脱原発の潮流や自然エネルギーの普及に努める日本各地の取り組みをテンポよく紹介した。また学習講演では、纐纈(こうけつ)厚先生(山口大学副学長)が講演。纐纈先生は「安倍政権のアジアに対する強硬姿勢は、アジアに対する帝国意識と、台頭する中国に対する恐怖感に支えられている。日本がアジアで生きることを積極的に選択し、アジアの一員であることの自覚と誇りを持つべきであり、その一貫として東アジアを「非核武装地帯」にして、「アジア平和共同」の構築に向けて共同歩調を取ることが重要である。ここに反核医師の会に期待される役割は大きい」と語った。

2日目に行われた分科会では、熊野直樹先生(九州大学大学院教授)、木村朗先生(鹿児島大学教授)を講師に「核廃絶と平和問題」について、吉岡斉先生(九州大学大学院教授)、岡本良治先生(九州工業大学名誉教授)を講師に「原発と代替エネルギーの問題」について討論。秘密保護法、集団的自衛権の行使容認後の政治の動きや国際的な核廃絶の流れに反対する日本の政策、さらには今後の原発政策や脱原発に必要な政策など幅広く議論された。

(『東京保険医新聞』2014年11月25日号掲載)