区の保健・介護情勢も大きな動き 患者トラブル対策で意見交換(葛飾)

公開日 2014年11月05日

葛飾支部は10月17日に支部例会を開催した。今回は「協会に寄せられる相談事例から学ぶトラブル対策」として事務局より報告があった。医師法19条による医師の応招義務の考え方や診断書の書き換えにまつわるトラブルなどのテーマについて具体的なケースをもとに学習した。

参加者からは「在宅自己注の針を紛失したという患者に対し、保険ルールに則って自費で針を出したら大声で騒ぎ始めた」、「専門外なので子どもだけで来院した患者の診療を断ったら、保護者から周辺に悪評を流すと脅された」など、それぞれ経験したトラブル事例が紹介され、医療機関としての対応方法について理解を深めた。

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また、葛飾支部を巡る情勢については地域の保健センターを廃止する条例の可決や、来年度からの葛飾区介護保険計画の動向について事務局より報告。

区内に6つ存在する保健センターを4つに削減する条例は同日の区議会で可決。乳幼児健診や自立支援医療の説明・申請などを一手に引き受けるセンターの廃止には住民の反対の声が集まっていた。

要支援者の介護サービスを地域支援事業に移行する件については2016年度までの経過措置を設定していること、介護保険料の値上げは極力避ける方向との区の方針が紹介された。石垣宏支部長は「国の政策だけでなく区内にも大きな動きがある。確かな医院経営で患者・地域を守っていきましょう」と呼びかけた。

(『東京保険医新聞』2014年11月5日号掲載)