観劇のつどいに25人が参加「早替り」が格段のできばえ

公開日 2014年06月05日

5月17日、劇団前進座の歌舞伎を鑑賞する「保険医観劇のつどい」が福祉文化部の主催で、国立劇場大劇場で開催された。会員とそのご家族、従業員等合わせて25人が参加した。

今回の演目は鶴屋南北の「お染の七役―於染久松色読販」で、主人公のお染をはじめとする七役を演じるのは六代目河原崎國太郎。

商家の一人娘お染と丁稚の久松の恋物語に、家宝の名刀を探す騒動をからめた筋立てだが、その見所は何といっても、1人の女形が、容姿も性格も異なる7つの役を次々と早替りで演じ分ける所にある。大切の隅田川の場では、お染と久松の2人が同時に登場し、文字通り一瞬で入れ替わる早業を披露した。

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参加者からは、「歌舞伎は今まで見たことがなかったが、早替りの趣向もあり、楽しく鑑賞できた。いつ、どうやって入れ替わっているのか分からなかった」「当代河原崎國太郎の初演を見たことがあるが、今回はその時よりも格段にすばらしい出来栄えだった」といった感想が聞かれた。

休憩時間には、参加者の中から有志が楽屋訪問を行い、鬼門の喜兵衛を演じた嵐圭史丈、百姓の久作を演じた藤川矢之輔丈と挨拶し、演目についての解説を聞いた。

(『東京保険医新聞』2014年6月5日号掲載)