個別指導、突合・縦覧点検――対策を議論(板橋・豊島)

公開日 2013年03月25日

3月7日、板橋豊島支部総会が15人の参加で開催された。「個別指導、突合・縦覧点検対策」をテーマに赤羽根巌副会長が話題提供を行った。

支払基金のレセプト審査に昨年3月請求分から突合・縦覧点検が導入された。このため、今まで「見逃されていた」レセプトが査定の対象になるケースが続出している。赤羽根副会長は「病名漏れ、多剤投与、期間で回数制限のある検査などに注意が必要」と述べ、院外処方では、病名漏れの場合、調剤薬局の薬剤料査定分を医療機関側が負担しなければならないこと、多剤投与で7種類以上の処方せん料(40点)を6種類以下の68点で請求すると、突合点検によって誤りが自動的に判明することや、査定減点を防ぐためには、点数表等による算定ルールに基づく「事務的に正確な請求」が、今まで以上に必要となっていることを強調した。

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さらに、突合点検の結果、処方せんに記入していない「薬剤」が減点されて戻って来た例が協会に寄せられている点に触れて、「責別確認」で戻ってきた処方せんをしっかりチェックするとともに、患者の受ける医療と医師の裁量権を守るために、納得できない減点には再審査請求を積極的に行うよう訴えた。

後期高齢者医療では本年1月診療分から医療保険と介護保険のレセプト突合が本格的に稼動する。そのレセプト返戻が7月から医療機関に送付されることなど、最新の情報も解説した。

質疑応答では、集団的個別指導によって「高点数」が個別指導の選定基準となることの不合理さや、資格喪失の確認や早期の報酬送金などの「利便性」が全く省みられず、医療費抑制のみに「利活用」されているレセプト電子化に対する強い不満の声が出た。

(『東京保険医新聞』2013年3月25日号掲載)