保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

国の責任で東日本大震災被災者並びに福島原発被災者の医療費一部負担免除の延長と対象者の拡大を求めます

公開日 2013年05月07日

2013年5月7日

内閣総理大臣 殿
厚生労働大臣 殿

東京保険医協会
会長 拝殿 清名

 

 東日本大震災の被災地では復旧・復興には非常に時間がかかり、震災後2年以上経過した現在も、収束の見通しすら立っていないところが多数存在します。長引く避難生活に加え、定住した後も震災前のような収入が得られない、見知らぬ移住先でこれまでと異なる環境に馴染めないなど、被災者は経済的にも心身的にも厳しい生活を強いられるなどの状態が続いています。そのため被災直後や1年前と同じ状態に置かれた住民も多く、体調不良や持病悪化などを訴える患者が後を絶ちません。このため医療、介護は被災者にとって不可欠ものとなっています。

 このような状況のなか、国の支援による東日本大震災被災者の一部負担金等の免除は2013年2月末で打ち切られました。2013年3月以降、東日本大震災の被災者のうち、原発事故の被災者に限って医療保険の一部負担金免除のための財政支援が2014年2月末まで実施されています。

 その他の被災地の自治体では国からの支援がなくなり、さらに長引く復旧・復興対策のため、医療・福祉・介護に関わる財源確保にも困難を来たしています。その結果、宮城県では被災者の一部負担金免除の財源が捻出不可となって、2013年3月末を以って国民健康保険や後期高齢者の一部負担金免除を打ち切るという事態となっています。宮城県に限らず、社会保険等では2012年10月以降、一部負担金の免除を打ち切らざるをえなかったところが多数あります。

 窓口負担が支払えずに重症化してからの受診では治療期間が長期化し、さら医療費も高額になることが予想されます。被災者以外の国民であっても既に大きな負担である3割の窓口負担は、被災者にとっては、受診抑制に直結するほど、一層大きな負担になっています。

 被災者が安心して医療を受けられるように医療費一部負担金の免除措置を継続するとともに、適用範囲をさらに拡充し、併せて介護保険の負担金等の免除を下記のように求めるものです。

 さらに福島原発事故の被災者については、内部被爆の状況も明らかになっておらず、特に18歳未満の小児等については健康被害も懸念されるところです。それへの対応として、被災自治体による定期的な健診への十分な助成を実施するよう、あわせて要望します。

  1. 国は被災者(原発事故被災者含む)が加入している保険種別に拘わらず、被災者全員の医療保険の一部負担金・保険料、介護保険の一部負担金・保険料を、全額国庫負担とし免除すること。
  2. 免除期間については、復旧・復興に長時間を要することが予想されることから、当面1年間2014年3月まで延長すること。またその時点での復旧・復興の状況を勘案して必要であればさらに延長すること。
  3. 転居して被災地以外の地域に居住する被災者についても漏れなく支援するよう、引き続き対策を講じること。
  4. 現在福島県が実施している被災当時18歳以下の原発事故被災者への健康診査に対し、国は十分な助成を確保し、かつ福島県外のホットスポット地域住民への健康診査に対する助成も行うこと。

以上

国の責任で東日本大震災被災者並びに福島原発被災者の医療費一部負担免除の延長と対象者の拡大を求めます[PDF:126KB]

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