安保法案を廃案へ!! 医療従事者も声あげる

公開日 2015年09月05日

安保廃案プラカード

国民の多くが今国会での成立に反対している安保関連法案が、9月中にも参議院で強行採決、または衆議院で再可決されようとしている。緊迫した 状況のなか、8月30日、「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」がよびかけて約12万人が国会を取り巻き、同法案の廃案を訴えた。協会 会員をはじめ、全国から多くの医師・医療関係者が国会前に集まった。

医師・医療関係者が同法案に反対する理由は何か。

先の大戦においては、多くの医療従事者が戦地に動員させられ、国内でも日赤をはじめとした多くの病院が軍病院として接収された。戦時中は多く の医師・看護師が召集を受け従軍したために、国内の医療体制は崩壊した。そして、戦地における医療従事者の仕事は、負傷者の救護だけでなく、治癒した兵士 を再び戦線に送り返すことであった。つまり、戦力を維持し、戦争を継続させる役割を課せられたのだ。

安保法案の廃案を訴える協会会員 この歴史に学び、再び医療従事者を戦地に送るような事態を招かないため、またそもそも同法案が国の最高法規である憲法をないがしろにしていることから、医師・医療関係者の間でも反対の声が高まっている。

協会がよびかけた「STOP!!戦争法案 医師緊急アピール」には300人を超える医師が賛同し、「命を預かる医療人として、戦争を可能にする安保法案は絶対反対」「そもそも違憲である戦争法案を十分に国民に説明していない。強行採決など言語道断」「平和憲法の下で日本しかできない国際的役割がある」とメッセージが寄せられている。

協会では、引き続き同法案の廃案を求めていく。

安保廃案横長

 

(『東京保険医新聞』2015年9月5日号掲載)