前進座公演「東海道四谷怪談」観劇のつどいに40人が参加

公開日 2016年06月05日

楽屋を訪問の様子

5月21日、劇団前進座の国立劇場公演を鑑賞する「保険医観劇のつどい」が福祉文化部の主催で開催された。会員とそのご家族、従業員等合わせて40人が参加した。今回の演目は「東海道四谷怪談」。

毒を盛られて醜い様相に変わり、夫である伊右衛門には心変わりされて、無惨な死を遂げたお岩が幽霊となって復讐を果たす。

「髪梳き」「戸板返し」「提灯抜け」など、目を見張る様々な仕掛け・技巧の面白さと同時に、幕末の爛熟期の社会を必死に生き抜こうとしながら、時代の犠牲となっていく人々の姿が浮き上がる演出となっている。

参加者からは、「お岩さんというと、顔が醜くなった幽霊という印象しか持っていなかったが、ここまで悲惨な運命をたどった女性だとは知らず、衝撃を受けた」「4時間半の長丁場だったが最後まで疲れずに楽しめた。特に後半の怒涛の展開、仕掛けに目が離せなかった」「怖さよりは、過酷な運命のなかで生き、死んでなお幽霊となって蘇る想いの強さ、激しさに心を打たれた」などの感想が聞かれた。

開演前には、参加者の有志で楽屋を訪問し、藤川矢之輔丈に挨拶を行ったほか、舞台裏などを見学した。

(『東京保険医新聞』2016年6月5日号掲載)