国会行動 在宅医療点数の大幅引き下げは誤り――今次改定の矛盾改善を要望

公開日 2014年03月25日

海江田万里衆議院議員(民主/写真右)

協会は3月13日に国会行動を行い、竹﨑副会長、田中理事が参加した。東京都選出国会議員52人に面談を申し入れ、海江田万里衆院議員(民主/比例東京/党代表・国家基本政策委員)、田畑毅衆院議員(自民/比例東京/財務金融委員)と懇談した。

協会は病院(200床以上)の初・再診料に対する「未妥結減算」導入、「同一建物居住者」等在宅医療点数の大幅引き下げ等、今次診療報酬改定の不合理点の是正や医療法・介護保険法改定の問題点を指摘し、慎重な審議を求めた。

海江田議員は、「医療・介護総合法案も集団的自衛権の議論と同じように既成事実を作って“後から検討する”という強行的に推進するやり方であり、危惧している」と発言した。今次診療報酬改定については、「初・再診料に消費税増税分を上乗せして手当をしたと主張しているが、実際にそれで医療機関への補填ができているのか、行政はデータを示すべき」と主張した。

また、介護保険について、「実際に現場を見せてもらったことがあるが、要支援1・2の方々には認知症の方が多い。この段階でのケアを制限してしまえば重篤化するのは明らかだ。介護予防の意味をもっとしっかり考えて行く必要がある」との見解を示した。

田畑毅衆議院議員(自民/写真中央)

田畑議員は「要望のあった項目についてはしっかり学習し、理不尽な部分には声を上げていきたい。現場で問題があればぜひ情報提供して欲しい。いつでも議員室にもお越しいただきたい」と述べた。

協会と保団連は同日「徹底検証!医療・介護総合法案 国会内集会」を開催。

集会では田中理事が「介護保険リハビリの現状から介護保険制度『改革』を考える」として発言。「要介護5になると福祉サービスが優先されリハビリ提供時間は極端に減少してしまう」などの自院の例を紹介。また訪問診療について「医師はただ元気かどうかを確認するだけではない。短い時間のなかでも複雑な判断をしており、特に東京の高層住宅では、患者の状態と相まって外出までの障害が大きく、注意深いケアが必要だ。同一建物居住者だからといって著しく点数を引き下げるのは誤り」と訴えた。

 

(『東京保険医新聞』2014年3月25日号掲載)