公開日 2015年07月15日
2015年7月15日
東京選出国会議員 各位
東京保険医協会
会長 拝殿 清名
安倍政権は、衆議院特別委員会において、圧倒的多数の反対世論を無視し、平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案の採決を強行しました。いのちを守る医師・歯科医師は、いのちを奪う安保法案の採決強行に強く抗議いたします。
これら11法案は、戦後の安全保障に対する国の考え方を根本的に覆す内容です。成立すれば、日本が戦争に加担することで、他国民を殺傷し、自衛隊員であるかないかに関わらず、日本国民が生命の危機に直面する機会が広がります。戦争参加を平和支援と言いくるめる言葉は、言う人自身も騙しています。戦地においては、支援も武器の使用も戦闘行為も、殺し殺される戦争に加わることです。強者の陰に隠れれば責任がないような、「後方支援」という言い方ほど、詐欺的で、卑怯で、恥ずかしい言葉はありません。
メディアによる世論調査でも8割近くの国民が反対を表明しています。大多数の憲法学者が憲法違反であると表明しています。
第二次世界大戦は、全世界で数千万人の犠牲者を出しました。悲惨で愚かな戦争への反省に立ち、戦後日本は平和国家への道を歩んできました。その結果日本は、戦争により他国民を殺傷したこと、戦闘により自衛隊員が死亡したことは一度もありません。こうして貫いてきた平和国家への姿勢を誇りとして今後も堅持し、積極的に海外へ紹介していくことこそ、世界平和への貢献であると考えます。
私たちは医師の集団として、人々の心と生命を蝕む戦争につながる、安保関連法案に対して反対するとともに、その廃案を求めます。