保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

難病患者の命と健康を守るため「難病の患者に対する医療等に関する法律案」について自己負担拡大を止め、対象疾患を拡大することを求めます

公開日 2014年04月11日

2014年4月11日

国会議員 各位

東京保険医協会
会長 拝殿 清名

 

 貴職におかれましては、日頃より果たされている重責に心より敬意を表します。

 私ども東京保険医協会は、都内の開業保険医を中心に約5300人で構成し、国民医療の向上と保険医の経営と権利を守るため活動している団体です。

 政府は、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会などでの審議、取りまとめを経て、今通常国会に「難病の患者に対する医療等に関する法律案」(以下、難病法案)を提出しました。

 難病法案に盛り込まれた内容のうち、①特定疾患を現在の56疾患から約300疾患へ拡大、小児慢性特定疾患を現在の514疾患から約600疾患へ拡大、②患者負担割合を2割負担に軽減、③同一月で入院と外来にわかれていた自己負担限度額を同一月で入院と外来を合算することなどの改善点については、これを評価し着実な実施を求めます。

 しかし、こうした一方で、①入院時食事療養標準負担額に対する負担を助成対象から外すこと、②患者数が人口の0.1%程度を超える場合の対象からの除外、③重症者や生計中心者の市町村民税非課税者等に対する「自己負担なし」制度の廃止、④生計中心者が患者本人の場合に負担限度額を半額とする制度の廃止などが盛り込まれました。

 当初検討されていた負担増計画から見れば軽減されたものの、現行の給付対象疾患の認定者については、86%の方が負担増となってしまいます。

 難病患者さんは収入が少なく、また治療は生涯に及びますが、現在の制度下でも、認定疾患以外の医療費負担や通院等の交通費などがかかっています。

 今回の制度見直しで対象疾患が大幅に拡大されたとしても、負担が増大するならば安心して医療にかかれません。難病での受診抑制は生命の危険を招く大問題です。

 全国保険医団体連合会および当協会は、この間繰り返し、難病対策の見直しにあたっての要望を行っているところですが、難病患者さんや小児難病の患者さんを日々診察している保険医の団体として、国会での難病法案の審議にあたり、下記事項の実現を改めて強く求めます。

 記

 一.入院時の標準的な食事療養及び生活療養に係る負担を助成から外さないこと。

 一.患者自己負担引き上げをやめ、医療費全額免除に向けて大幅に引き下げること。

 一.対象疾患の拡大を行う際に、患者数を理由にした対象疾患外しを行わないこと。

 一.対象患者を重度患者に限定する改悪を行わないこと。
    特異的な治療の継続で症状が安定している患者の自己負担を引き下げること。

 一.市町村民税非課税者と重症患者に対する医療費無料化を続けること。

 一.対象患者が生計中心者である場合の負担軽減を廃止しないこと。

 一.小児慢性特定疾患について、成人後も医療費助成を継続すること。

 一.難病患者が受診しやすい、専門医と連携した地域医療のシステムをつくること。

 一.介護を含めた生活支援、就学・就労支援など必要な施策を充実すること。

以上

難病患者の命と健康を守るため「難病の患者に対する医療等に関する法律案」について自己負担拡大を止め、対象疾患を拡大することを求めます[PDF:125KB]

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