小池百合子都知事の築地市場移転延期を歓迎します

公開日 2016年09月01日

2016年9月1日

東京保険医協会 公害環境対策部
部長 赤羽根 巖

 

 8月31日、小池百合子知事は記者会見で、築地市場を豊洲新市場へ移転し、11月7日に開場する計画と、それにともなう築地市場の閉鎖・解体作業の延期を表明されました。私たちは都民のいのちと健康を守る医師の立場から、今回の知事の判断を歓迎します。

 そもそも移転先の豊洲新市場は汚染物質による土壌汚染や、それによる屋内の空気汚染などが危惧されており、私たちも震災時の安全も含め、汚染物質の調査・除去方法、また環境・健康被害の予測、さらには巨額で不透明な移転費用など、同市場の移転が都民にどのようなメリット・デメリットがあるのかなどについて、都民への情報公開と説明を十分に行うことを求めてきたところです。

 東日本大震災は土壌液状化現象による広範な被害を改めて明らかにしましたが、有害物質に汚染されている移転先の豊洲・東京ガス跡地が都民1,200万人の食を支える築地市場の移転先に適当であるのか、都民や市場関係者の不安は払拭されていません。

 新聞報道によると、知事は土壌の安全性や施設の使い勝手、費用の適正性などについて検討し、結論を得たいと語っています。私たちは小池知事が築地市場移転計画について抜本的に検討され、都民が安心して暮らすことができる結論を出されることを期待するものです。

以上

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