「ME/CFSの真実」を上映~求められる病気の理解と周知~

公開日 2018年03月01日

180215_03_ME/CFSの真実上映会

1月28日にNPO法人筋痛性脳脊髄炎の会が製作したドキュメンタリー映画「知られざる病とたたかう患者たち、この手に希望を~ME/CFSの真実~」の上映会を開催した。会は東京保険医協会研究部とNPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の共催で、監督の有原誠二氏、協会会員、患者、治療に取り組んでいる医師、一般市民ら、54人が参加した。当日映画を鑑賞した協会の田﨑ゆき理事の感想を紹介する。

もっと多くの医療者に観てほしい

協会理事 田﨑 ゆき

映画『この手に希望を』を観た。何度か上映会があったが都合が合わず、やっと観ることができた。司会はこの病気と長く関わってこられた申偉秀協会研究部長。

上映後はNPO法人筋痛性脳脊髄炎の会の代表・篠原三惠子さんのお話があり、その後の質疑応答では、予定時間を大幅に超過するなかで、参加された患者さんや医師から、熱い言葉が交わされた。

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映画を観ての感想、まずは「もっと早く観ておきたかった」。そして、もっと多くの人に観てほしい、特に医療関係者は絶対に観るべきだとも。

映画のなかで、出席された患者の方々の口から語られたのは、病気の辛さはもちろんだが、行政側の無知と無理解、そして受診した医師の無理解と人格否定とも思える言葉の数々。

これには驚…くどころか「ヲィヲィ!」だが、もしこの病気について知らなければ、『慢性疲労症候群』という名前にとらわれていたら、自分ももしかしたら…と思うと他人事ではない。

7年前、やはり協会でこの病気の講演会があった。上映会でも話された篠原さんの講演で、それまで何となく知ったつもりになっていたこの病気を、実は全く知っていなかったことを思い知らされた記憶がある。

あれから7年、小児科年齢でも発症することがあるこの病気、診療時も常に選択肢の1つにしなければと再認識すると同時に、未だに様々な社会的不都合があることに改めて驚き、怒りを覚えた。まずは医療関係者への周知、行政への周知、そして一般社会への周知が不可欠だと改めて思った。

(『東京保険医新聞』2018年2月15日号掲載)


【共催】
NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会(外部サイトへ移動します)