保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【要望書】MRワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求める緊急要望書

公開日 2018年06月04日

2018年6月4日

厚生労働大臣 加藤 勝信 殿
厚生労働省 健康局長 福田 祐典 殿

東京保険医協会 会長 鶴田 幸男
地域医療部長 森本 玄始

MRワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求める緊急要望書

 本年5月10日から東京都内ではMRワクチンの出荷調整が行われ、都内医療機関では供給不足が顕在化しています。麻疹の「輸入感染」による流行が拡がる中で、麻疹に対する抗体価の低い世代(28~41歳)を中心にMRワクチン接種の必要性が認知され、接種希望者が増加していますが、多くの医療機関で任意接種を断らざるを得ない事態が生じています。

 5月11日には厚生科学審議会・麻疹・風疹に関する小委員会(以下、同委員会)が開催され、MRワクチンの需給実績及び見込みが示され、「現時点において、MRワクチンの全国的な不足は生じない見込み」との報告がなされましたが、医療現場の実態は明らかに異なっています。製薬メーカーが出荷調整に入った翌日に開催された同委員会で、MRワクチンが供給不足に陥る可能性についての論議はなされたのでしょうか。

 同小委員会では「麻疹・風疹に関する特定感染症予防指針」の見直しについて検討が行われ、①定期予防接種実施率向上に向けた対策の強化、②児童福祉施設、医療機関等における対策の強化、③輸入症例への対策の強化、④風しん抗体検査から予防接種への結び付け等について、指針改正(案)が示されています。

 しかし指針改正(案)には、麻疹・風疹流行や自然災害、製薬メーカーの不祥事のたびに繰り返されるワクチン供給不足についての対策が全く明記されていません。ワクチンがひとたび供給不足に陥れば、どれほど有効な対策が取り組まれていたとしても効果を発揮することはできません。脆弱なワクチン供給体制を改善し、安定的なワクチン供給体制を構築することが麻疹・風疹対策の大前提となります。

 国の責任で、以下の対策を早急に行うよう強く要望します。

要望項目
一、「麻疹・風疹に関する特定感染症予防指針」の見直しにあたっては、繰り返されるワクチン供給不足の実態・原因を分析・評価し、ワクチン供給体制の問題点を具体的に明らかにし、ワクチン供給不足への対策を明記すること
一、各自治体、製薬メーカー、卸業者まかせの「脆弱なワクチン供給体制」の抜本的な改善に取り組み、国が責任を持って安定したワクチン供給体制を構築すること
一、そのうえで麻疹に対する抗体価の低い世代(28~41歳)への優先接種を検討すること

以上

180604【要望書】MRワクチン不足の解消とワクチン供給体制の抜本的改善を求める緊急要望書[PDF:95KB]

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