耳鼻咽喉科会員懇談会を開催―集患から耳鼻科医の魅力まで「自由に発言できる場は貴重」

公開日 2018年11月16日

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協会組織部は10月23日、耳鼻咽喉科会員懇談会を開催し、耳鼻咽喉科の会員医師11人が参加した。

当日は参加者からの自己紹介の後、平野協会理事が「耳鼻咽喉科が生き残るために」と題して、話題提供を行った。現在の医療情勢なども踏まえて、耳鼻咽喉科を主標榜に開業する医療機関を取り巻く環境と、その中でいかに患者に選ばれる努力をしていくかについて、自身の経験や4月の診療報酬改定の概要なども含めて解説した。

その後の懇談では、点数や処方、カルテの記載の仕方から労務管理、耳鼻咽喉科医としてのやりがいにいたるまで、様々な疑問や悩みが出され、活発な情報交換や意見交流をした。

「小児科外来診療料を算定する際のカルテ記載」「院内処方と院外処方のメリット、デメリット」「従業員の勤務時間管理の仕方」「クリニックを円滑に経営するために必要な従業員の人数」「従業員に耳鼻咽喉科の魅力をどのように伝えるか」等の多様な話題について参加者同士で自由に議論した。

また、集団的個別指導に話題がおよぶと各科別平均点数のうち耳鼻咽喉科の点数が現場の煩雑な実態と比べて低いとの声があがった。「高点数の医療機関は個別指導に選定されるため、点数を低く抑えようとして、結果として萎縮診療につながるのは不合理だ」という意見や、「今後も平均点数が下がっていくと、点数を気にして患者に必要な検査を躊躇したり、医療機関の経営にも影響が出るのではないか」という不安の声も出た。

参加者からは「耳鼻咽喉科医師のみで集まり、自由に発言できる場はあまりないので、とても有意義だった」「開業してまだ日が浅いため、ベテランの先生方の話を聞く機会は貴重だ」という感想や、次回の開催を希望する声が寄せられた。
協会組織部は今後も継続して、各科別の会員懇談会を開催していく予定である。

(『東京保険医新聞』2018年11月15日号掲載)

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