保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

協会の破傷風ワクチン・無料接種

公開日 2018年12月05日

[写真]破傷風ワクチン
接種を受けるボランティアの青年(右)と
無料接種に協力する赤羽根理事(左)

「ありがたい。今後も続けて」

◎協会には67件の申込み

協会では、会員医療機関の協力の下、西日本豪雨被災地ボランティアの方に破傷風ワクチンの無料接種を行っている。9月7日現在、67件の申込みがあった。
協会の接種事業を利用した被災地ボランティアの方にお話を伺った。

―きっかけは阪神・淡路大震災
阪神・淡路大震災発生当時、被災状況を見て何か自分にできることはないかと思ったものの、就職して間もない頃でボランティアへ行く余裕がなかった。そのときの後悔やもどかしい思いがあり、東日本大震災以来、活動を通じて出会った仲間たちと、25回以上災害ボランティアに参加している。勤務先が行っている支援制度を利用し、倉敷に向かうところだ。

―ボランティアの課題は情報の少なさ
東北の震災と異なり、山・川からの災害で被害が局所的だったせいか、早い段階でマスコミの報道が減り、被災から1カ月以上が経過した現在も、土砂が多く取り残されている状況はあまり知られていない。
また、窓口である社会福祉協議会も地区によって災害ボランティアの経験がない場合もあり、情報やノウハウが不足していることもあるなど、全体的に被災状況についての情報が足りないといった特徴がある。

―無料のワクチン接種は仲間から教えられて
協会の無料接種事業は、ボランティア仲間からの口コミで知った。東日本大震災のときには、既にがれきの撤去作業が概ね終わっていたこともあり、接種を受けていなかった。しかし、今回は土砂を取り除く作業が予想され、幸い日程の調整がつき、接種を決めた。
破傷風ワクチンの接種費用は決して安くなく、接種していなくてもボランティアには参加できるため、後回しにしてしまいがち。だからこそ、無料で受けられるということはとてもありがたく、ぜひ今後も続けてほしい。

◎無料接種に協力する赤羽根巌協会理事(江東区・赤羽根医院)のコメント

昔、破傷風に感染した患者さんを診療したことがあるが、死亡例を経験している。破傷風は依然として致死率が高い感染症だ。
西日本豪雨では山や河川から運ばれた土砂による被害が目立っている。現在の日本で破傷風はごくまれだが、破傷風菌は土壌中に潜んでいる。念のための予防接種が肝要であり、ボランティアの方には十分な準備をしたうえで、出かけてほしい。

◇ ◇ ◇
なお、9月6日に発生した北海道地震を受け、協会の破傷風ワクチン無料接種事業は、西日本豪雨災害に加え、北海道地震も対象に12月末日まで延長して実施することを決めた。
引き続き、電話、FAX、ホームページからお申し込みを受け付けている。

TEL:03(5339)3601/FAX:03(5339)3449
破傷風ワクチン無料接種のお申込み>>https://www.hokeni.org/docs/2018072300018/

(『東京保険医新聞』2018年9月15日号掲載)