満足感高く、CT/MRI オーダーに資する研究会

公開日 2018年12月06日

画像診断研究会写真
120人の会員で新宿の会場は満席となった


研究部長 申 偉秀

自院にないCT、MRIについて病院で検査依頼するが、適応と結果報告についてより詳しく知りたい。3人の放射線科専門医の先生方は、懇切丁寧にかかりつけ医のこの希望にこたえていただきました。
胸痛患者の受診適応には冠動脈CTだけでよいかしら→最新のCTを用いると循環器科で心カテをすべき狭窄かは判断できるくらいになっている。CTの被ばくは数年分の自然被ばく程度であり、必要性と照らし合わせて患者さんと相談することがよい(鈴木先生)。

腹部の症状では空間分解能にすぐれ周囲組織もわかる(造影を含む)CTがファーストチョイスであるが、胸腹部CTをルーティンで行うことは、被ばくの問題もあり勧められない。腹部では前立腺と女性器はMRIが濃度分解能に優れる(五味先生)。

頭部領域の画像診断はほぼMRIで足りる。見落としやすい下垂体、内耳道、副鼻腔、静脈洞をよく見ること。またT1・T2強調、FLAIR画像での増減する病変を理解しておくこと。慢性脳虚血性変化はラクナ梗塞と同義の場合もあり、生活習慣病の管理に役立て経時的に評価する(青木先生)。

詳しくは新聞・診療研究の掲載をお待ちください。

雨交じりの悪天候の日曜日でしたが、詰めかけた120人の満足感は高く、CT/MRIオーダーに資する会となりました。


画像診断研究会
9月2日(日)新宿・安与ホールで開催
・講演1:CT診断、最近のトピックス
  講師:東京女子医科大学
  東医療センター放射線科部長 鈴木 滋 教授
・講演2:腹部画像診断、CTとMRIの使い分け
  講師:東邦大学医療センター大橋病院放射線科 五味 達哉 教授
・講演3:よく分かる脳MRI:minimum essentials
  講師:順天堂大学附属順天堂医院放射線科 青木 茂樹 教授

(『東京保険医新聞』2018年9月25日号掲載)