乳腺外科医公判支援署名、東京地裁へ1,974筆を提出

公開日 2018年12月25日

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本裁判は2016年11月30日の初公判以来、「期日間整理手続」に付されていたが、本年9月10日、第二回公判を皮切りに再開された。11月1日までに10回の公判を経て、証人尋問はすべて終了する。

11月20日には被告人質問と「被害者」の心情陳述、開けて2019年1月8日には、検察側の論告求刑と弁護側の最終弁論が行われる予定だ。

外科医師を守る会は9月12日、東京地裁に「公正かつ慎重な審理を求める」署名1974筆を提出し、公正な裁判を求めた。
公判は猛スピードですすんでおり、引き続き「公正かつ慎重な審理を求める」署名をお寄せいただきたい(署名用紙は「外科医師を守る会」ホームページからダウンロードができます)。


※乳腺外科医師「事件」とは

「事件」は2016年5月10日に足立区の協会会員の病院で、乳腺手術を行った男性外科医師が、女性患者から手術直後にわいせつな行為をされたと訴えられたもので、外科医師は無実を主張している。

警察は、病院が行った調査報告を無視して、全身麻酔による手術直後で意識がもうろうとしている状態の患者の訴えをもとに、病院に2度も家宅捜索に入り、2016年8月25日に外科医師を準強制わいせつ容疑で逮捕、東京地検は2016年9月14日に起訴した。起訴状の公訴事実は、逮捕の被疑事実から時間・行為が大幅に変えられており、その後不当な勾留は3カ月以上に及んだ。

事件が起きたとされる病室は4人部屋で満床であり、術後の看護のため、頻繁に看護師が出入りしており、多くの人の目があり、とても犯行が行える状況ではなく、また医師が術後、患者の様子を診に病室へ訪れるのは通常の診療行為だ。

このような客観的状況があるにもかかわらず、逮捕、勾留、起訴されるようでは、医療現場に不安を与え、医療の萎縮と、多くの患者のいのちや健康に損害を及ぼすことになる。
医師、特に乳腺外科医師が安心して診療を行い、患者が病院を信頼して治療を受けられるよう、外科医師を守る会は、公正かつ慎重な審理が東京地裁で行われるように、「公正な裁判を求める署名」に取り組んでいる(同署名要請文から)。

(『東京保険医新聞』2018年11月5日号掲載)