保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

【参加記】睡眠薬適正使用研究会に会員200人が参加

公開日 2019年01月07日

[写真]1024ベンゾ研究会

 研究部は10月24日、ベンゾジアゼピン受容体作動薬を1年以上処方した場合に、2019年4月以降実施される処方(箋)料減算の適用除外を受けるための適切な研修に該当する、研究会を開催した。講師には東京医科大学睡眠学講座教授井上雄一氏(睡眠総合ケアクリニック代々木理事長)を招いた。参加者アンケートでは満足したと回答した会員が多く、質疑も活発に交わされた。参加記を、大﨑味江子協会理事にご寄稿いただいた。

協会理事 大﨑 味江子(北区)

 不安の症状又は不眠の症状に対するベンゾジアゼピン系の薬剤について、2018年4月以降の処方を対象として、1年以上連続して同一成分を1日当たり同一用量で処方した場合、処方料・処方箋料に減算規定が設けられました。改定実施から1年が経過する2019年4月1日以降の処方から、注意をしなければなりません。

 10月24日に、新宿住友ビル・スカイルームにおいて、「睡眠薬治療の適正化のために」という演題で、井上雄一先生をお招きして講習会が行われました。多くの先生方の興味のあるところで、約200人の先生方がお集まりになりました。

 内容は、①薬物治療を成功させるために必要な睡眠衛生指導、②現状の睡眠薬の適応と限界、③体制/依存性の現状と予防、④治療抵抗性不眠へのアプローチ、⑤認知行動療法的接近について、⑥治療薬の減量/中止と置換について、と多岐にわたっていました。

 日本では睡眠薬の使用が多いように言われています。日中機能に影響を及ぼす程の不眠症は人口の10%程度で世界と比べて同程度ですが、使用期間が長いようです。慢性不眠者は2年後にうつ状態になるリスクが高く、無理に減量したり中止したりする必要はないという心強いお話がありました。

 非ベンゾジアゼピン系薬剤というとロゼレムとベルソムラになりますが、同薬は抗不安作用がないため、睡眠不安の強い患者さんにとっては「効かない」という印象を与えてしまいます。このような患者さんには少量の鎮静性抗うつ薬/抗精神薬を併用するとよいということでした。

 明日からの診療に役立つ内容で、会場からの質問にも具体的にご回答いただきました。

(『東京保険医新聞』2018年11月25日号掲載)

関連ワード