保険医の生活と権利を守る東京保険医協会

国会行動―オンライン資格確認、審議は尚早

公開日 2019年05月23日

川田
川田龍平議員(参・立憲)右
小池
小池晃議員(参・共産)左
山添
山添拓議員(参・共産)右
山花
山花郁夫議員(衆・立憲)左
伊藤
伊藤俊輔議員(衆・立憲)右
吉良
吉良よし子議員(参・共産)左

 協会は3月28日、国会議員要請を行い、東京選出国会議員を中心に「保険証のオンライン資格確認とそれを進める法案に反対する要望書」を提出した。

 山花郁夫議員(衆・立憲)、川田龍平議員(参・立憲)、伊藤俊輔議員(衆・立憲)、小池晃議員(参・共産)、山添拓議員(参・共産)、吉良よし子議員(参・共産)と面談した。

◎保険証オンライン確認 2021年3月から

 現在開会中の国会で審議されている「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案」では、マイナンバーカードを利用することにより、2021年3月から保険証のオンライン資格確認の導入を目指している。

 国民の医療情報をマイナンバーに結び付けて活用することを、国民の議論、合意を得ないまま進めようとするもので、今国会での審議は時期尚早だ。広く国民の間で議論することが必要だ。

◎マイナンバー推進 個人情報漏洩の危険性

 山花議員は、マイナンバーと医療情報とは切り分けるという議論だったはずだ。マイナンバーカードで便利になる面もあるが、リスクとの兼ね合いを考える必要があると指摘した。

 川田議員は、医療機関にも患者にもメリットがなく、国民のための制度でないのは明らかで、内容を国民に周知する必要がある。マイナンバーとLINEを連携させ、LINEから行政手続きサービスを受けられるシステムをLINE社が開発中だが、個人情報保護の点から問題があると述べた。

 伊藤議員は、マイナンバーを取り扱う総務委員会は官僚出身者が多く、推進派が多いと明かし、マイナンバーカードの普及に前のめりになりすぎているので、患者の立場にもっと寄り添った方がよいと述べた。

◎狙いは社会保障費の削減企業への情報提供

 山添議員は今回の法案は、医療現場に混乱をもたらすだけでなく、マイナンバーに医療情報等を紐付けることによる社会保障費の削減や、データヘルス産業に医療等の情報を提供する等、政府や企業にとって都合のよいマイナンバー制度活用の狙いが根底にある。野党共闘で阻止することも含めて、国会での論戦に取り組みたいと語った。

 吉良議員は政府・財界が推進するソサエティ5・0社会を実現することで経済を支えるという流れがあるが、技術進展に伴い便利になる一方で失われることもある。守るべきものを見極めることが必要だと述べた。

◎人工透析中止問題など様々な話題で懇談

 小池議員とはマイナンバーによる資格確認問題のほか、公立福生病院の人工透析中止問題、長野県安曇野の特養での業務上過失致死判決、1回5000万円におよぶ白血病治療の新薬など多岐にわたり懇談した。

 当日面談した自民党の議員秘書からは、マイナンバーの利用は資格確認にとどまり、医療情報とは結び付かないと認識している。マイナンバーと医療情報の連結をよいものとは考えていない。マイナンバーカード自体を取得している人が少なく保険証代わりに使う患者はほとんどいないのではないか。代議員制のもとでは、国会での論議が国民的な議論の場でもある。プライバシー保護の強化方法、データの利活用の在り方等を示して議論するのが建設的だ。自民党内にはこの法案を止めようとする議員はいないのではないか、との見解が聞かれた。

(『東京保険医新聞』2019年4月15日号掲載)

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