[私と保険医協会]納得いく診療のために協会を活用ください

公開日 2020年10月13日

納得いく診療のために協会を活用ください

三鷹市 品沢 聡 

品沢聡先生①

 私が保険医協会に入会し20年近くになります。長い間、大変お世話になっています。

 2001年に整形外科を開業しましたが、元々開業には乗り気ではありませんでした。

 当時、私の医局は大学の分院で開設3年しか経ておらず、人手不足で研修医は自分を含めた新人が3人と2年目が1人しかいませんでした。しかしながら、厳しい環境での研修は、非常に濃いものとなり、上司、先輩方、出向先病院の先生方にも良きご指導をいただき楽しい日々を過ごしていました。

 ところが家庭の事情で急に開業することとなりました。モチベーションも無く開業したので、精神的にも経営的にもすぐ壁にぶつかりました。

 添付文書や点数表通りに請求しても減点され、悪いことはしていないのになぜだめなんだろうと腹が立ってきたところに、保険医協会から入会案内の訪問を受けました。そこで、大学では普通に行っている診療であっても、間違っていることをしていなくても、病名が一字一句合っていないとだめということや、明文化されていなくても回数や部位の見えない制限があること等を知りました。

 このような事はこれまでほとんど知ることはありませんでした。しかし、泣き寝入りは納得できず、保険医協会のお世話になり、再審査請求の方法や解釈を教わりました。大学でも研修先の病院でも教わることのない、人事や経営や種々の申請などについても教えてもらいました。

 私のように開業したけれども保険診療の知識に不安がある先生方、現状の医療保険制度や医療行政に納得できない先生方は、保険医協会に入会されて、納得できる診療をしてはいかがでしょうか。

(『東京保険医新聞』2020年10月5日号PR版掲載)