練馬支部 マイナンバーカード 保険証利用の問題点を説明

公開日 2020年12月23日

 練馬支部は11月25日、練馬区役所本庁舎・小会議室にて練馬支部例会を開催し、9人が参加した。岡支部長から「コロナ禍での開催だからこそ、日々の診療の中で感じる疑問点や不安な点があれば遠慮なく寄せてほしい」と開会の挨拶があった。

 「診療・検査医療機関」の登録を行い、厚労省へ「発熱外来診療体制確保支援補助金」の申請を行うと、補助金が支給される。また東京都と行政契約を結ぶと、PCR検査や抗原検査が保険請求可能となる。申理事は「診療・検査医療機関に係る申請と、PCR検査や抗原検査に係る行政契約は別だ。診療・検査医療機関にはG―MISやHER―SYSへの入力による報告が求められる。またサージカルマスク、ガウン等の感染防護具が支給される。医療機関でどのように検査を実施するか、どのような体制で診療を行うか考えた上で申請や行政契約を結んでほしい」と強調した。

 また、2021年3月からはマイナンバーカードを利用した保険証資格のオンライン確認が開始される。現在、顔認証付きカードリーダー申込みを受け付けているが、医療機関への導入は義務ではない。吉田副会長は「政府の真の狙いは保険証利用を口実にマイナンバーカードを国民に普及させることだ。加えて電子カルテとデータセンターを繋げることで、将来的には診療情報を医療機関から吸い上げることも計画されている。患者には保険証だけで医療機関を受診できることを伝えていく必要がある」と説明した。

 出席者からは「マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認の導入が任意であることがよく理解できた」「マイナンバーカードだけを持参した患者へはどのように対応したらよいか」「G―MIS、HER―SYSを用いた報告は医療機関の手間になる。1つにまとめてほしい」等の意見が出された。

 

(『東京保険医新聞』2020年12月25日号掲載)