コロナ禍の今こそ力を合わせて医療を守りましょう

公開日 2021年06月11日

コロナ禍の今こそ力を合わせて医療を守りましょう

会 長
須田 昭夫

 新型コロナ感染症パンデミックは、1年経過しても出口が見えません。最近の10年間を見ると、地球にはSARS、MERS、COVID-19などのRNAウイルス以外にも、豚インフルエンザ、鳥インフルエンザ、ジカ熱、エボラ熱などがあり、毎年のように感染症の流行が見られてきました。マラリア、結核は常時パンデミックの状態です。実は日本も結核感染症大国なのです。

 新型コロナ感染症の場合、なぜこのような事態が起こり、私たちはどのように対処できるのでしょうか。PCR検査と抗原検査はどのように使い分けできるのでしょうか。新型コロナワクチンの効果と安全性、安全な筋肉注射の手技など、知ることは力です。新型コロナに対する給付金や助成金は難解で、利用しにくいという難点があります。病院と診療所の役割分担などについても、ご一緒に考えて行けたらと思います。

 保険医協会の研究部は、高血圧、糖尿病などの治療にキャッチアップするだけでなく、新しい治療や検査にもチャレンジしています。エコー検査を活用する実習も好評です。

 労働保険事務組合では、「院長がコロナに感染したときに、労災保険が適用される方法(特別加入)」を広めて、好評です。今年度は介護報酬が改定されましたが、来年は診療報酬が改定されます。わかりやすいテキストによる解説と、疑義解釈でお役に立ちたいと思います。

 コロナのために、いろいろな面で国民生活が圧迫されています。協会は「保険医の生活と権利を守り、国民の健康と医療の向上をはかる」という目的に沿って、医業経営を支えるさまざまな活動/事業を展開しています。保険医協会にご入会いただき、力を合わせて行けることを願っています。

(『東京保険医新聞』2021年5月5・15日合併号掲載)