新型コロナウイルス感染症対策への加算点数の10月以降の継続を求める緊急要望書

公開日 2021年09月29日

2021年9月28日

内閣総理大臣 菅 義偉 殿
厚生労働大臣 田村 憲久 殿
東京都知事  小池 百合子 殿

東京保険医協会
         会   長    須田 昭夫
審査指導対策部長 浜野 博 

新型コロナウイルス感染症対策への加算点数の10月以降の継続を求める緊急要望書
 

 

 国民医療の確保のために尽力しておられることに敬意を表します。

 田村憲久厚生労働大臣が9月24日閣議後の記者会見で、①新型コロナウイルス感染防止対策を促すため医療機関に対して特例的に実施している「医科外来等感染症対策実施加算」・「入院感染症対策実施加算」を、10月から廃止し、実費補助に切り替える、②乳幼児感染予防策加算を予定通り10月以降は引き下げると述べました。

 しかし、これらの加算は医療機関にとって、固定経費の増加と受診者数の減少による経営難を一定程度緩和するものと評価されてきました。新型コロナウイルス感染症は、第5波による新規陽性者数が減少傾向に入ったものの、重症者は未だ1千人を超えており(9月26日時点)、高水準です。またパンデミックが終息したわけではなく、専門家は今冬に第6波の到来を懸念しています。このような状況下で気を緩めることなく、感染拡大阻止に努めることは重要です。

 そのためには、症状を呈していない無症状の患者に対する日常の診療についても、受診者一人ひとりについて引き続き感染防止対策の徹底が不可欠です。田村厚労大臣は医療機関の感染対策の経費を実費補助に切り替えると発言されておりますが、「実費」の意味が不明確です。この間の感染対策に関する補助金は申請に手間と時間がかかり、大混乱をきたしました。第6波に備えて、現在行われている診療報酬の加算を延長することが賢明だと思われます。

 つきましては、国民のいのちと健康を守るために、下記を緊急に要望します。

 

一、2021年10月以降も、医科外来等感染症対策実施加算、入院感染症対策実施加算を継続すること。

一、2021年10月以降も、乳幼児感染予防策加算を引き下げず、100点を維持すること。

以上

新型コロナウイルス感染症対策への加算点数の10月以降の継続を求める緊急要望書[PDF:240KB]