公開日 2022年01月20日
●目的●
最近、透析や人工呼吸器の不開始・中止などに関する議論が盛んです。しかし、医療者、患者さん、ご家族の間には、知識の量・質、立場の違いがあり、意思決定が困難な場合も少なくありません。多職種も交えた協働意思決定(Shared Decision Making)を行うとしても、透析などの未経験者による情報提供がほとんどです。
透析を長年続けている当事者は、医療者が何時間かけても伝えられない経験値や実感を伝えたり、医療者と協働して患者さんを支えたりできる可能性があります。
当事者が現場でどのように関わると患者さんと医療者の幸せにつながるのでしょうか。この機会に、皆さんとご一緒に議論したいと思います。
≪シンポジスト≫
【司会・趣旨説明】14:00ー14:15
杉原 正子 氏 東京医療センター 精神科医師/協会勤務医委員会委員
「ピアサポート研究会のこれまでの経緯と背景」
【シンポジスト】
14:15ー14:35
■ 宿野部 武志 氏(一般社団法人ピーペック代表/社会福祉士)
「ピアサポートの実践を通して感じた意義と可能性」
腎臓病患者当事者として約7年間ピアサポート活動を行ってきた。具体的な例を交えてピアサポートの実践とその効果をお伝えし、現状のピアサポート活動における課題と、医療現場における効果や今後の可能性についてお伝えしたい。
14:35-15:05
■ 三浦 靖彦 氏(東京慈恵会医科大学附属柏病院 総合診療部 診療部長/教授)
「医師の立場から考えるピア・サポート」
高度に発展した医療技術を背景に、数多くの疾患に対して、多種多様な治療法が開発されてきている。我々医療者は、疾患の診断・治療を第一に修練を重ね、患者に対して、最新・最高の医療を提供しようと考えがちである。しかし、患者側にすると、「その治療法を提供されたとして、自身の体がどのようになっていくのか?」、「そもそも、その疾患って、どのような病気であり、その疾患と共に生きていくということは、どのような将来が待ち受けているのか?仕事はどうなるのか?家庭生活はどうなるのか?」など、診断を告げられ、治療法の選択を迫られても、選択のための土台となる部分についての情報が医療サイドからは十分に提供されないという実態がある。3分診療などと揶揄されるような、薄利多売の日本の医療環境において、患者の立場を思いやりながら、十分な説明をするために必要な時間を確保することは困難である。そもそも、医療者は、患者の生活についての助言をするには知識が不足している可能性がある。
医療の持続可能性を高めつつ、患者に最善の医療を提供するためには、ピア・サポートが医療者と患者の間に入り、仲立ちを演じてくれることが必要ではないかと日ごろから感じているのでその点について概説する。
15:05ー15:25
■ 中原 のり子 氏(東京過労死を考える家族の会会員/医師の働き方を考える会共同代表/薬剤師)
「過労死遺族が求めるピアサポートとは!」
討論:15:35ー16:25
≪日時・会場≫
■ 2月 6日(日)14時~16時50分 東京保険医協会セミナールーム
新宿区西新宿3-2-7 KDX新宿ビル 4階 Tel 03(5339)3601【JR新宿駅 南口 徒歩10分】
■ 参加費:無料
■ 定員 会場 15人 Zoom 100人 (申込先着順 定員になり次第締切)
■ 参加対象者 どなたでも参加できます。
≪申し込み≫※2月4日(金)正午で締め切らせていただきました。
「2/6ピアサポート・シンポジウム」として、(1)参加者名、(2)ご所属名、(3)電話番号、(4)FAX番号をご記入のうえ、メールフォームからお申込みください。こちらからどうぞ(会場参加/Zoom参加どちらかを選択してください)。FAX(03-5339-3449)でもお申込み可能です。
≪問合せ≫
東京保険医協会 勤務医委員会
TEL:03-5339-3601/FAX:03-5339-3449