評議員会 総会 いのちを守る決意新たに

公開日 2022年05月14日

評議員会・総会で選出・承認された2022~2023年度の新役員(3月26日、協会セミナールーム)。新たに2人が理事に就任した。

 3月26日、協会は第98回定時評議員会および第105回定時総会を協会セミナールームで開催した。評議員会には評議員・予備評議員25人と役員らあわせて48人、総会には会員825人(うち委任状783通)が出席した。

ロシアのウクライナ侵略に抗議する決議を採択

 評議員会では、はじめに須田昭夫会長が挨拶に立ち、ロシアによるウクライナ侵略を踏まえて「私たちは医療者としてこれからも人々のいのちを守っていかなければならない。戦争というものは起こしてはいけないし、そのために武器を持ってもいけないという考えを持ち、協会事業を進めていきたい」と述べた。その後、2022年度事業計画、会費減額申請、2022年度予算および会則施行規則の一部変更について提案があり、全員の賛成で承認された。続いて、2022年~2023年度の役員改選が行われ、須田昭夫会長をはじめ、副会長3名、理事26名、監事2名が選出された。

 総会では、評議員会で選出された新役員体制が承認されたほか、総会決議(左参照)が提案され、「ロシアによるウクライナ侵略に抗議し、即時撤退を求める特別決議」と併せて全員賛成で採択された。

協会活動への積極的な提案も

 今年はコロナ禍で中止されていた傘寿会員への表彰式が2年ぶりに行われ、2人の表彰会員が出席した。須田会長から長年の地域医療への貢献に敬意を表して表彰状と記念品が授与され、表彰会員からは「地域のホームドクターを目指してこれからも頑張りたい」「開業して以来、協会と私は二人三脚の関係だ。診療を続ける限りは協会活動にも引き続き取り組みたい」など、地域医療への熱意や協会への思いが語られた。

 質疑応答では、新型コロナの公費や2022年度診療報酬改定で導入されたリフィル処方箋について、「公費の適用範囲が曖昧で困っている。協会でも確認してほしい」「リフィル処方は断っても問題ないのか」など、診療報酬に関する質問や要望が相次いだ。

 総会終了後、坪田有史東京歯科保険医協会会長を招き、役員、評議員・予備評議員で懇親会を開催した。ウクライナからの難民受け入れに際して日本の入管施設での人権侵害の問題提起や、医療界の要求実現のため国会議員への働きかけを全国的に強めるべきとの訴え等、活発な意見交換を行った。

 協会は新役員体制の下、新型コロナに関する要望、診療報酬改定内容の不合理是正・改善を求める活動など、2022年度も会員に寄り添い、社会保障を充実させ保険医の生活と権利を守るための取り組みを進めていく。

(『東京保険医新聞』2022年4月15日号掲載)